Awaydays

やっぱり、少年から大人になる時期、その頃が1番美しい。野生的に欲に走ったり、挫折したり、傷つきやすかったり。そして心のカバーを分厚くしていく。時折見せる何事も全て見通したような冷めた目にはドキッとさせられる。
これはフーリガン映画ではない。相手のフーリガンたちと見比べてもらえば明らかだが、「Pack」の若者たちは一種のギャングで"Mods"や"Punks"のような若者文化の一つだといえる。お揃いのパーカにアディダスのスニーカーは彼らのユニフォーム。ヘアスタイルだって1979年の最先端といっていいくらいスタイリッシュ。特にリーダーのエルビス(Liam Boyle)は格が違う。モヘアのニットをさらりと着て似合うのはさすが。主人公のカーティ(Nicky Bell)の目を通して描かれるから一つひとつの出来事に対するエネルギーがすごい。お母さんのお葬式を抜け出してチームの元へ走るあの勢い。あれこそ青春と呼べるもの。敵地へ繰り出しては喧嘩して、あとはパブで祝杯。そんな繰り返しの日常。しかし歯車は次第にずれて行く。それぞれが異なる方を見出す。そしてもう元には戻れない。完璧はこの世には存在しない。永遠に今は続かない。いつか終わりは訪れるし、壊れてしまう。ただ、その短い時を彼は濃く生きたと思う。つまらない会社のデスクでボーとしている顔から殴り合いをしている時、エルビスに対する憧れの眼差しから将来を見つめるようにと、少年は成長していく。

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