The Cold Lands ~美しい自然と少年


物語があるようであんまりない。
どちらかというと映像の印象のが強い。
主人公の少年Atticus(たぶん14歳)を演じたSilas Yelichの美しさが際立つ作品。
しゅっと切れ長の目じり、丸い鼻、浅黒い肌。それぞれバラバラなようで不思議に均衡のとれた顔。
「mom」を「マア~アム」って伸ばす言い方や、覇気のないぼそっとした喋り方に子どもらしさが残る。

ちょっと背伸びしたい年頃で、厳しいお母さんとのやりとりがおもしろかった。
お母さん(Lili Taylor)はかわいい1人息子を大切にしているからだけど、厳しすぎる。また、現代社会から少し距離を置いて生活している人なので、ギャップがいい。
昔の写真を見ながら、
母「エルビスみたいな髪型」
息子「エルビスって?」
母「今で言うジャスティン・ビーマーくらい人気だった人」
息子「ビーバーだよ」
みたいな感じ。

前半は、そうやって母と息子の生活が描かれて、突然息子はひとりになる。
そして森を彷徨う。
ひとりで森の中をずんずん歩く。
そして、幸せってなんだろう?って考える。
途中で出会った男(Peter Scanavino)の自由な行動に憧れて、行動を共にする。
この男は少年にとっての新しい導き人になる。
そして、後半は男と少年の話。
男の自由さに憧れる少年。
でも、男はそんなに余裕があるわけではなかった。
手作りアクセサリーを売る以外は日雇いのようなことをして稼いでいた。
寝る場所は、車か空き家。
それでも健気な少年に情がわいてくる男。

終わり方もはっきりしない感じだったけど、少年の美しさだけは完璧だった。
途中、髪の毛を剃られてモヒカンになるんだけど、これがまた似合う。
目力がより引き立つ感じ。

『Anchorman』のTシャツ着てる

Ping Pong Summer ~卓球版『ベスト・キッド』というよりは『アドベンチャーランドへようこそ』のような


予告編にあった、卓球版『ベスト・キッド』というよりは、『アドベンチャーランドへようこそ』とか『The Way Way Back』のような話だった。

『アドベンチャーランドへようこそ』っぽいなと思ったのは、1985年が舞台で、忠実な時代の空気の再現の部分にある。
主人公の男の子がお気に入りで履いているジップのたくさんついたパンツとか、Boon Boxをかついでカセットテープを聴いているところとか。
Teenといっても主人公はなりたての13歳なので、遊ぶ場所も大人っぽくなく、児童のための遊戯施設みたいなところ。
子どもたちのディスコ(Underage Disco)も楽しそうだった。
あと、バイキングの料理とか、カニとか、フローズンドリンクとかも魅力的だった。

そして、舞台は夏休み。
家族で海沿いへ旅行。
そんな設定が『The Way Way Back』っぽい。
でも、主人公はそれよりも幼いと思うから、自意識とか面倒くさい感じはまだない。
町のマドンナ的女の子に憧れるけど、まだなんかかわいい感じ。
家族関係もそんなにややこしくない。
ゴスのお姉ちゃんがいい味だしてる(この設定も80sっぽい)。

80年代の青春映画、Teen向け映画の軽い感じ。
天気がよくて、みんな(それなりに)おしゃれで、ノリのいい音楽がかかってて、一応ごたごたはあるけど、最後はイェイ!って感じの映画。
お母さんはLea Thompsonだし。

ゴスお姉ちゃんの他にいい味出していた登場人物は、敵となるいじめっ子のサイドキックの方。
この子赤毛でデブで漫画みたいな見た目で、いじめっ子の脇でいつも一言余分に口出して、さらに過剰なくらいの表情をする。
だからすごいむかつく。
あと、マドンナの遊びにきたいとこ(?)も、おませな妹キャラ(『恋しくて』の妹とか?)で、あんまり重要ではないけど、かわいくて印象に残った。

そして、主人公の親友になるTeddy(Myles Massey)がすごいかわいかった。
微妙な違いだから見間違い(聞き間違い)かもしれないけど、映画の中で声変わりして体格も大きくなってた?
それくらい、すごくリアルな、子ども!って感じだった。
表情が豊かで、いつも明るくて、人見知りしない役柄は、途中からCorey Haimに見えてきた(黒人なのに)。
優しくしたらちょこちょこ懐いて、冷たくしたらむくれてしまうルーカスみたいな。
そんなかわいい子どもらしさがあった。

そして、この映画を観るべきなのは、主人公の男の子Radを演じたMarcello Conte
茶色いくりくりした目(時々キラキラ光るやつ)が印象的な、Emile HirschやAnton Yelchinの子役のころを思い出すような子。
賢くて、気が優しくて、ちょっと残念な役回りになってしまうような子どもの役。
子どもらしいいたずらっぽい部分もあれば、おとなしく縮こまってしまうときもある。

『ベスト・キッド』のミヤギにあたる、卓球の先生となる役はSusan Sarandonがやっている。

みんな成長している!

Joe / グランド・ジョー ~この子役に注目!タイ・シェリダン


アンチ・ヒーローのJoeをNicolas Cageが渋く演じていた(それにしても筋肉でかすぎ!)

私にとっては、Tye Sheridanのすごさを改めて感じた映画だった。
この子は本物だと思う。
1番好きな場面は、酔っ払いの父と鉄橋の側でふざけているところ。
ひょうきんにおどける姿が子どもらしくて、自然体なんだけどちゃんと演技している。
その子どもらしさはディズニー印のようなTV向け優等生の子どもじゃなくて、映画の中の子ども。
ディズニーなどの子ども向けTV番組が悪いって言うんじゃなくて、最近こういうできる子どもがたくさんいるけど、映画の中で自然な子があんまりいないなと思ってたから、Tyeの演技はすごい好き。
不良っぽさや、擦れた感じを持った子役は、90年代まではいたと思ってて、ブラッド・レンフロだったり、エドワード・ファーロングだったり。

ブラッド・レンフロとタイ・シェリダン

それが急にいなくなってしまった感じがしてたから、Tyeの存在はうれしいし、楽しみだ。



生活している場所や家族の環境からして、『ウィンターズ・ボーン』を思い出すけど、ジェニファー・ローレンスが演じた役ほど主演って感じじゃなくて、あくまで“Joe”という人が主役の映画の子どもであり(また、“Mud”という人が主役の映画の子どもであったんだけど)、その子どもがただのかわいい子どもではない。
かわいいっていうのは、主人公の子どもだったり、人質になる子どもだったり、守られるような役割。
Tyeが演じたGaryは、主人公と血がつながってるわけじゃなくても、相棒のような結びつきを感じられるような、ひとりの子どもとしてちゃんといる。
それくらいの迫力があるし、同時に子どもらしい初々しさ、純粋さもあって。

彼が他の子と違うところは、テキサスで生まれて育って、そこで自然と一緒に生活してきたから、その経験を演技に活かしているそうだ。
訓練によって後から身につけたものではない、元々持っていたものを役として表現する。
そこが自然な役作りの理由なのか。

共演するまでブラッド・ピットをあまり知らなかったっていう環境で育つって!
マシュー・マコノヒーとは同じテキサス出身だったから楽しくやれるだろうって思ったって!
ニコラス・ケイジとは好きなロックの話をしたって!
そして、どんな人みたいになりたい?って質問にはジェームズ・フランコって答えてた。
「将来はどうなっているかまだわからないけど、いろいろ挑戦したい、役者のいいところって現実ではなれないものになれるところでしょう?」って、子どもらしさもあり、しっかりとした答えで本当いい子。
他の子どもも好きで自分も好きなものは?って質問に「女の子」って答えてるとこもいいよ。


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