Men, Women & Children / ステイ・コネクテッド~つながりたい僕らの世界 ~インターネット社会の子ども2

Men, Women & Children

高校生たちとその親を中心に、インターネット社会の家族や友人など人と人のつながりについてを描いた映画。『Disconnect』よりも日常に近い場面が描かれていて、派手なドラマが少ない。宇宙から見た視点とナレーションで、外側から覗いている距離感。

9 Ways Ansel Elgort's 'Men, Women and Children' is Identical to 2012's 'Disconnect'
予告編からこの2作品の似ている部分を指摘

中心となる高校生が5人登場する。

ブランディ(Kaitlyn Dever)の母親(Jennifer Garner)は、子どもにスマホやコンピュータを与えているが、GPSで居場所を監視したり、通信内容を記録して細かくチェックしている。すべては、子どものためという正義感。母親にとっては、オンライン上の顔が見えない人はすべて敵。もしも、娘が家につれてきて紹介した人ならそんな風に思わないだろう。見えない、わからないこと=恐怖と決め付けている。ブランディはその環境を半ば受け入れつつも、自分の居場所を求めている。

ティム(Ansel Elgort)は、母親が家を出て行った後、自分の存在価値について考えるようになり、今やってることがちっぽけで意味のないことに思えたからフットボール部を辞めた。チーム以外に友達がいなかったので、学校で孤立してしまう。父親は息子がフットボールをやらなくなったことを心配するが、母親の話は家ではタブーのようだ。ティムは、オンラインゲームにはまっている。そこで出会う他人は、自分の話を聞いて返事をくれる。

まるまるとした家族たちと食卓を囲むことを拒む、チアリーダーのアリソン(Elena Kampouris)。目の前に友達がいるのに、スマートフォンに向かう。テキストでやり取りすれば、その場にいる相手に聞かれずに同時進行の会話ができる。陰口がオンライン上で言われる。だけど、片思いの相手であるブランドン(Will Peltz)と、同じ空間にいてもオンライン上でしか会話できないことが嫌。彼女は最後まで本音を口に出さなかった。

有名人になりたいハンナ(Olivia Crocicchia)は、自身も芸能界志望だった母親(Judy Greer)の協力の下、自分のウェブサイトをつくって積極的に活動する。オンラインの世界ではこれまでよりも簡単に有名になることができる。ファンができ、セレブリティになった感覚になる。注目されることがうれしく、その興味を引き続けるために、ウェブサイトに載せる写真がだんだん過激なものになっていく。親子でそれにのめりこんでいるから、誰も止められない。

クリス(Travis Tope)は夫婦間が冷めていて、オンラインで出会いを求めるようになる両親(Adam SandlerRosemarie DeWitt)の息子。ハンナと研究グループになり、彼女のオーディション用のビデオ編集をやってあげる。それで、「あんた結構使えるのね」って彼女にご褒美をもらう。ここは、コンピュータが普及したことの利の部分だと思った。

親にオンラインの世界を奪われたブランディは、本を読む。それはいいことだけど、『つながりっぱなしの日常を生きる ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの』を読んで、それとオンラインの世界への関わり方についてはまた別の問題だと思った。

前の世代の親たちは、ティーンが長時間ぶらぶら過ごしたり電話でおしゃべりしたりするのにやきもきしていた。今日のティーンは固定電話に長い時間を費やしたりはしないが、それでも彼らはなお会話を続けている――SNSのサイトで近況を確認し、写真や動画を投稿し、友達にテキストメッセージを送ることで。娯楽と社交の両方が、ティーンがオンライン活動に多大なる労力を注ぐ重要な動機である。

誰かとつながりたい。現実世界でそれができればいいけど、できないからそれを求めてオンラインの世界へいく。(宿題、習い事などの時間的な問題、子どもだけで家の外へ出ることを禁じられている場所的な問題、実際に話ができる友達がいない問題などによって)

そして、人生の優先順位で社会の中で他人と関わることが1番だとしたら、勉強するよりも、家族と過ごすよりもオンラインの世界へ行ってしまうのはわかる。社会へのつながりを経たれる=生きる意味を失ってしまう。

この映画では、手をかけすぎている(過保護)か、、無関心(放任)の親が描かれている。インターネットとの付き合い方について、親と子が話し合いで決めるのではなく、親が一方的に押し付けている場面が多い。あれもだめ、これもだめ。(私はあなたを心配しているのよ=心配かけないで)。もう忘れろ。その話はするな。(その話をしないでくれ。俺が耐えられない)。親が辛い、苦しいことは、子どもだって辛いし苦しいはずなのに。

子どもがそれでも親の言うことをきいている風に振舞うのは親のため。子どもは親が自分のことを心配しているからそうしてるってわかってる。そして、親が好きだから(好きになってほしいから)、そうする。この映画の家族は、この関係は壊れていない。

何か心配なことがあったら、話し合って相手を理解することが1番いいと思った。お互いに無言やすれ違いだったり、一方通行の押し付けでは、両者は幸せになれない。特に、家族の場合、合わないと思ったら離れればいいって訳じゃない分。

本を読んでわかったのは、インターネット社会になったからこうなったのではなく、子どもたちはいつも大人たちの社会を見ている。その社会でやられていることを自分たちの小さな社会で実践する(それはたいてい学校の中)。これまでも行われていたことが、インターネットという新しい道具が出てきたことによって、見え方が変わったということ。だから本質は変わっていない。気にしなければいけないのは、その子自身で、その子のインターネット社会ではないということ。

孤独を抱えていて、自分の居場所を探していたブランディとティムが出会ったのがモールだったというのが興味深い。

『ショート・ターム』でも印象的だったケイトリン・デヴァーは、今回もよかった。アビゲイル・ブレスリンを地味にして少しやせた感じで、一目見て覚えられる顔じゃないのが、使い勝手良いと思った。

背の高いアンセル・エルゴートは元アメフト部ってのが体型でわかる。得意のキラースマイルは封印して、おとなしく、無表情が多かった。だけど、やっぱり子犬顔。母性本能をくすぐる素質がある。

あと、映画を見ながら、画面上に書かれた字を読む(字幕でない)ことが増えてきたと思った。その見せ方の工夫も今後様々でてくるんだろう。

Men, Women & Children

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Men, Women & Children

参考になる:
アメリカのテキサス大学に通っている19歳によるSNS批評
まだfacebook使ってるの?(笑)10代によるSNS批判が正論すぎ・・・


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