The Pretty One / プリティ・ワン たったひとつの恋とウソ。 ~インディ自分探し物語

The Pretty One

おとなしくて引っ込み思案な主人公 Laurel (Zoe Kazan)が、自分とは正反対な性格の双子 Audrey と共に事故に遭い、ひとり生き残り、しかも Audrey と間違われてしまったことから、そのまま嘘をついて彼女として生活をするという設定は、まるで少女漫画のよう。ジャケットも黄と紫(日本版はピンク)でポップでガーリーな雰囲気になっているので、観る前は軽いロマコメ調なのかと想像していた。ただ、主演が『ルビー・スパークス』のゾーイ・カザンと『Paper Heart』や『ドリンキング・バディーズ』のジェイク・ジョンソン(Jake Johnson)なので、実際はとてもインディな仕上がりだった(最初のゾーイ・カザンが双子を演じている部分は、リンジー・ローハンが双子をやっていた時代の技術?ってくらいの雑な感じで、そこだけ気になったけど)。

就職する年齢になっても家にいて、亡くなったお母さんの服を着て、お父さんの世話をしながら彼の仕事を手伝うという生活を変えて、本当の自分を探すことを始めた20代(半ばくらい?)の女の子の物語。自分とは違う活発な Audrey に憧れて、実際になってみて、やっぱり自分は違うということを思い知らされる。そして、自分が殺してしまった本当の自分の存在に気付く。 Laurel は“自分らしく生きる”の意味がわからなかったんじゃなくて、“自分”ってのがわかってなかったから自分らしく生きられていなかった。ちょっと無理やりにでも自分を外から見る機会を持って、改めて自分を理解していく。

また、別人のふりをして新たな環境に身を置くって、この話の場合だとそれが設定として置かれているけど、普通の人でも、例えば新学期とか、新生活みたいなときには新しい環境になって、少し自分を偽ってみたりすることができると思った。そうやって考えてみると、変わりたいって思ったときに、自分じゃない誰かになろうと無理するよりも、環境を変える方が自然なのかと思った。環境が変わって、新しい人と出会い、その人間関係によって自分が変わっていく。だから Laurel は家を出た時点で、もうそれまでの自分とは少し変わっていたんだろう。

The Pretty One

ゾーイ・カザンが着ている服は、 Laurel が持ってるヴィンテージなお母さんのドレスをはじめ、“物語のセットのような”家を専門にした不動産会社で働く Audrey の仕事着、 Audrey になった Laurel が着る西海岸にぴったりなカジュアルなガーリースタイルもかわいかった。

The Pretty One

ジェイク・ジョンソンは体臭がきつい設定なのが似合ってた。自宅で近所の子ども向けに貸本をやっていたり、裏の家のプールに勝手に入ったり、架空の夫婦ごっこをしてくれたり、すごくいい役柄。
この人は『Paper Heart』(シャーリン・イー)、『彼女はパートタイムトラベラー』(オーブリー・プラザ)、『ドリンキング・バディーズ』(オリヴィア・ワイルド)と今回も、風変わりな、浮いてる、型にはまらない女の子の側で、同じ目線で物を見てくれる男性を演じてて好印象。となると、『New Girl / ダサかわ女子と三銃士』も観なきゃいけないかな…。ああでも、今回は Laurel がゾーイ・カザンの見た目だからいい感じのお話だけど、ジェイク・ジョンソンの役はきっとズーイー・デシャネルみたいな子が好きなはずで、だからダサかわ女子がいいわけで、“かわ”がないとだめなんだろうなって思った。ダサが必要なのは自分がどの部類にいるかを知っていて自分とはつり合わないと思った人(この話の場合 Audrey)には強く出られないから。だから『New Girl』には手が伸びないんだけど、どうなんだろ?

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