iBoy ~イースト・ロンドンを舞台にしたシリアスな『Misfits』

by - 2/23/2017


イースト・ロンドンのペチコート・スクエア(Petticoat Square)という中庭のある集合住宅が舞台。高校生のトム(Bill Milner)が、片思いする同級生のルーシー(Maisie Williams)の家に行くと、ギャングたちがルーシーを襲っていた。逃げるときに銃で撃たれたトムの頭にはスマホの破片が残ってしまう。その後、イマジネーションでコンピュータを操作できる力があることに気付く。被害にあってから学校へ行けなくなったルーシーのためにトムは新たに得た力をつかって復讐をすることに……。ドラマ『Misfits / ミスフィッツ-俺たちエスパー!』をシリアスにしたバージョンという感じ。ロンドンの若者がうまくいかない日常の中で、特殊な力を得てやることは自分の日常をちょっと良くする小さな世界のお話。『Mr. Robot』と比べると、こんな簡単にハッキングできちゃうなんて夢物語だって思ってしまうんだけど、やってること比べたら『Mr. Robot』の方は世界規模だからな。


これのおもしろいところは、最初トム役にウィル・ポールターが配役されていたこと。ポスターまである。だけど実際に演じたのは、ビル・ミルナー。この2人は、初主演作『Son of Rambow / リトル・ランボーズ』で共演していた。この映画が好きだったので、意外なつながりにびっくりした。


だけど、いくら演技がうまいとはいえ、ウィル・ポールターがトムをやるのは合わない気がする。彼ならコンピュータを使ってっていう段階踏んだことする前に頭突きとかでやり返しそう。ねずみ顔の痩せたビル・ミルナーだからこそ、テクノロジーの力を武器に普段なら手を出せない相手と対峙するっていう話に説得力が出てると思った。あと、メイジー・ウィリアムズと並んだときのことを考えても、ウィル・ポールターとメイジー・ウィリアムズの並びは強そうすぎる。メイジー・ウィリアムズは普段は男勝りな剣士なんだけど、制服着ると今どきの女子高生に見えるリアルさ出しててすごい。


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