Descendants / ディセンダント ~自分らしく生きる

by - 10/24/2017


ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーのシリーズ映画。ディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービーといえばの『ハイスクール・ミュージカル』の監督ケニー・オルテガによる監督作品。『ハイスクール・ミュージカル』はど世代じゃないけど観たことはあるってくらいで、60年代が舞台の『ティーン・ビーチ・ムービー』の曲が1番好きだったけど、ダンスは『ディセンダント』が今までで1番だと思った。主要メンバーみんながひととおり踊れるっていうのは時代なのか?特にカルロス(Cameron Boyce)は小さい頃からダンスやっていたというだけあって身のこなしが軽くて1番好きな踊り。イヴィ(Sofia Carson)もキャラクターのイメージにあったディーバな動きで存在感がすごい。オープニング曲「Rotten to the Core」が文句なしにかっこいいのはもちろん、エンディングの「Set it Off」も目で楽しい曲。



ディズニー・ヴィランズ(悪役)の子どもたちが主人公という物語なので、品行方正なオラドン高校の生徒たちと比べたら、ロスト島で育った4人はファッションも個性的で型にはまらないところがアンチ・プリンセスでわかりやすい。

マレフィセント(Kristin Chenoweth)の娘であるマル(Dove Cameron)は、親に認めてもらいたいという思いが強い。だけど悪役は親になっても悪役のまま。野獣とベルの息子ベン(Mitchell Hope)と親しくなることで、マルはだんだんと違う価値観を得ていく。そして親から期待される理想の子を演じるのではなく、自分らしく生きることを選ぶ。

クリスティン・チェノウェスのパフォーマンスはさすが

「悪役の子どもにチャンスを」ということでオラドン高校に通うことになったという設定は、親や生まれでレッテルを貼るんじゃなくて、誰にでもチャンスがあるというメッセージになっている。子どもに与える影響は遺伝的なもの、環境的なものがあると言われる。悪役の親とロスト島しか知らなかった4人はオラドン高校の生徒たちとかかわる中で、持っていた才能をより良い方で発揮したり、新たな知識を得たりして成長する。ティーンをテーマにした物語としてわかりやすさとかっこよさを兼ね備えているところがよかった。

If the first film argued that your destiny should not be determined by your family, then this one argues that your fate should not be sealed by where you were born and/or your initial economic status.
forbes | Review: 'Descendants 2' Is A Darker, Deeper, Better Sequel

ただ、悪役からディズニー的良い子になることがゴールなのか?という問題がある。それが『Descendants 2 / ディセンダント2』の内容かと思う。オラドン高校での生活に馴染むために自分を偽っていることに気づいたマルは島に戻ることにする。そこではアースラの娘ウマ(China Anne McClain)がマルに敵対心を燃やしていた。ディズニー的プリンセス化したマルと比べると、悪のウマの方がディセンダントの世界ではかっこよく見える。それはオラドン高校が舞台のオープニング曲「Ways to Be Wicked」よりも、ウマが歌う「What's My Name」のがかっこいいのとイコールしている。


人質になるのが王子のベンで、ウマは男の子たちを手下にしていて、ムーランの娘ロニー(Dianne Doan)が剣士として活躍っていうのは、今どきのディズニーっぽくていいなと思った。ただ、ガストンの息子ギル(Dylan Playfair)がとんでもないおバカなのはちょっとかわいそうだと思ったよ。そこも現代化してくれれば。フックの息子ハリー(Thomas Doherty)は、名前からしてハリー・スタイルズすぎない?って思ったけど良いのか?全体的に、女の子キャラクターがかっこよく創造されているのに比べて男の子キャラクターが雑に感じた。ベンはどこまでもただのいい子で(ミッチェル・ホープが本当にそう思っていますっていう純粋な顔しているから説得力あった)、シンデレラとチャーミング王子の息子もおバカキャラだったし、ジェイ(Booboo Stewart)もブーブー・スチュワートのオリエンタルな魅力でもってるようなものだった。カルロスのキャラクターも犬が苦手っていうの雑じゃない?キャメロン・ボイスが子犬みたいで4人の中で弟キャラとしてはまっていたのはよかった。

キャメロン・ボイスの目の大きさ!

視聴者世代はtween?だからか、1ではキスしないし、2は恋愛要素増えた分、BFF要素も増えいて、4人の関係もカルロスが「ガールズトークに入れてよ」っていう家族みたいな関係でかわいかった。


「自分らしく生きる」というメッセージを、「悪役の子どもにチャンスを」という設定でうまく活かして成功したのが『ディセンダント』シリーズだと思った。ただ、倫理観や道徳観をディズニー規準にするということで、設定が厳しくなるんじゃないかってところが課題かな。このシリーズがさらに続くとしたら、次はオラドン生まれの子どもがそこでの暮らしに合わなくてロスト島に行ってウマに出会うっていう展開かなと想像しているんだけど、そうすると誰の子どもがいいかな?って考えるのが楽しい。今考えているのは、アラジンとジャスミンの子どもか、ラプンツェルとフリンかな?

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