Alex Strangelove / アレックス・ストレンジラブ ~過渡期のゲイ青春映画

by - 1/19/2019


ベン・スティラーがプロデュースに参加していると知ってから考えると、おバカと下品の配分がちょうどよくて、若い俳優たちが体当たり演技でがんばっていたと思う。彼女と初体験をすることが目標の主人公アレックス役のダニエル・ドヘニー(Daniel Doheny)は、くりっとした目に濃い眉毛が特徴の犬っぽい子。薄っぺらい体型や、かわいいかわいそうなところとか、ちょっとジェイ・バルチェルを思い出させる。表情が豊かで見ていて楽しかった。

アレックスの男友だちは、口が達者だけどちょっと残念キャラのデル(Daniel Zolghadri)、クールなつっこみブレイク(Nik Dodani)、アホの子ジョシュ(Fred Hechinger)と、昔ながらのティーン映画っぽいキャラクターたちで安心して見ていられた。ダニエル・ゾルガードリはちっちゃいのでこれからどうなるか心配だけど、声がこの役にぴったりだった。ニック・ドダニは『Atypical / ユニークライフ』と似たようなポジション。

この男の子たちの会話にも表われていたように、偏見のない世代が描かれていた。「君ゲイなの?」っていうのが「君弟なの?」みたいな感じの扱いで話されていて、それについて必要以上にからんだりしない。アレックスの性的嗜好への悩み方もコメディ・タッチに描かれているから、あっさりしているように感じた。それよりも大好きなクレア(Madeline Weinstein)を大事にしたいからどうしようという悩みの方が重かったんじゃないかな。


『Love, Simon / Love, サイモン 17歳の告白』にも出てきたんだけど、最近の子はPanic! At The Discoがゲイ・アイコンなの?あと、エリオット(Antonio Marziale)の部屋が『Moonlight / ムーンライト』のポスターが目立つ位置に貼ってあるような装飾なのもおもしろかった。親に理解されず家を出ているエリオットはゲイの若者のステレオタイプ的キャラクターで、慎重で弱気なところもある。アレックスが現代っ子なので2人のかみ合わなさもコメディになっていた。

悩めるアレックスに振り回されるかたちになったクレアがちょっとかわいそうだったけど、彼女と母との関わりメインに葛藤が描かれていた分よかった。『Sixteen Candles / すてきな片想い』のジェイクは見た目だけで現実向きでないっていう母の意見があったけど、『To All the Boys I've Loved Before / 好きだった君へのラブレター』でもこの映画が引用されていて疑問に思った。外見だけにとらわれるなっていう例えとして使いやすい作品なのかな?

あと、アレックスとクレアはYouTuberやっているんだけど、下着姿で撮影したビデオの評判がよかったって喜んでいるのはさすがにやりすぎじゃないか?まだ高校生だよ。

ライブのバンド:Muna 'I Know A Place'


Muna Talk 'Alex Strangelove' Cameo, Touring With Harry Styles & GLSEN's 'Pride' Compilation


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