Team Hurricane / チーム・ハリケーン ~サード・プレイス

by - 2/23/2018


デンマークのユースセンターへ通う女の子たちを描いた作品。ユースセンターでの日常を追っていくところから閉鎖が決まり、その前に展覧会をするという内容で一応物語はあるけれど、映像コラージュが挟まれたり、MVみたいに背景や衣装まで凝った場面もあれば、平面的で落ち着いたものもあって、場面ごとにコロコロ変わる。だけどそんなぶつ切り状態でも気にならなかった。キメキメに作りこまれた映像ばかりだときっと疲れちゃうから、普通の場面がちょうど箸休め的になってよかったんだと思う。

Annika Berg監督は1987年生まれということで、アニメの引用はきっと監督の子ども時代からのものが多いと思う。さらに字幕の色をはじめ、Windowsのデフォルトの色みたいなキツイ色使いや女の子たちのファッションもリバイバル中の90年代を感じさせるものが多く、時代設定が特定できない感覚だった。その中で2000年代後半に局地的に流行った「Nu Rave」を思い出した。Cassette PlayaやSuperSuper Magazineのようなセンスに似たところを感じる。そしてそのときMySpaceで追っかけていたデンマークのパーティキッズたちのことも思い出した。世代的に監督と被っているところもあるんじゃないかな?





見た目から時代設定が特定できないうえに、女の子たちの悩みは普遍的なものなので、さらに難しくしている。例えば、身体のことや人間関係について。「愛されているのはわかっているけど孤独を感じる」という感情はよくわかる。そうやっていろいろな悩みを抱えている子たちが集まって、べったりではなくほどよく付き合える場がこのユースセンターなんだろう。この場所がなくなるって知ったときに、家で集まってもこういう話できないし、付き合い方できないねって言っていたので、学校でもなく、家でもない第3の場所があるってのはいいことだと思う。管理者の大人も結構ゆるくて、目が届かない自由さがある。ある程度規則がある中で自由にできることで、自分を表現する方法をいろいろ試せるのがいい。

初音ミクの音楽が映像にマッチしていた。普段、洋画を見ているので歌詞の内容は字幕にされてないと意識がいかないけど、日本語だから聞き取れるのが不思議な感じ。どの曲だったのか。
https://bernis.bandcamp.com/








https://i-d.vice.com/jp/article/599vv8/meet-the-cast-of-team-hurricane-your-new-favourite-punk-rock-chick-flick

トーキョー ノーザンライツ フェスティバル

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