Boys Don't Cry

by - 2/28/2010

痛い。痛すぎる。The Cureの曲は歌詞の内容とは別に爽やかで気持ち良いだけに。映画の中で流れていたのはカバーだったけど。それでも「男の子は泣かない」ってだけでは済まない。時代背景や土地柄も関係してくるからそういうことももっと知っていたいと思った。主人公ブランドンだけが悲しいんじゃなくて、男の子たちもだし、レーナも。みんな悲しみを負う。Hilary Swankが頭刈り上げて性同一性障害の役をやったのはすごいと思うし、それ以来彼女は男にしか見えなくなってしまったけど、それ以外の俳優さんがもっといい。ブランドンが恋に落ちるChloë Sevignyは「あんなのホワイト・トラッシュだろ」みたいに言われていたけど、個性派美人が功を奏した感じ。普通じゃない恋愛を観客に信じ込ませるのにファンタジックな見た目で結構騙せていると思う。そして若いけど擦れてる女の子というイメージもこの2人を結びつける説得力につながってく。Brendan Sexton IIIは入り込み方っぽいからその真剣さが見ているこっちも物語の世界に入り込ませてしまう。そして何かの弱者であるキャラクターが似合うから、今回のどうしようもない行動も彼ならしょうがないみたいに思える。リーダー格のジョンを演じたPeter Sarsgaardはもっとレベルが上で、芸達者だから、暴力的な反面悲しさも併せ持ったキャラクターを演じた。自分で決めているようだけども、社会の声の手先となって働かされているような、そんな悲しい若者の救われない現実を見せられた感じ。ここに出てくる人は誰も幸せにはなれなかった。それが悲しい。

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