The Lifeguard / ザ・ライフガード ~田舎を出るということの差

by - 1/15/2014


29歳のリー()がNYでの仕事をやめて人生の小休止と称して実家(コネチカット)に戻り、ライフガードのバイトをし、高校生ジェイソン()と火遊びっていうのがだいたいの話の流れ。
地元の同級生()はすでに結婚していて、親は子育てが終わって第2の人生を楽しんでいる。
自分だけは時が戻ったように学生の夏休み気分で過ごしているから大人たちの生活とは溝が生じる。
そこで高校生がちょうどいい遊び相手だった。
それだけだったら、いいな~って思うんだけど、そんな夢のような物語で終わりにはならなかった。
高校生の子と言っても、すでに自主退学していて、ガソリンスタンドの空き地でスケートしたり、プールの側のジェイソンの家にいたり、ふらふらしているだけ。
そのうちこの町を出て行くんだって言ってるけど、実現に向けて行動している様子はない。
ジェイソンが学校を退学した理由を「ADDだから」って言ってて、それにはリーもそんなことで辞める必要ないって言ってた。
希望が生きる力になる。希望を失ってしまったら、そこから進むことは困難だ。
彼らの希望はこの田舎町から出ることだった。
ジェイソンはリーと出会って、場所を変えなくても、外から来た人と関わることで新しい世界を得た。
だけど、ジェイソンの友だちのマット()は進む道を塞がれてしまった。
ちょっとした差なのに、2人の男の子の人生は違うものになってしまった。
それがすごく悲しい。
Struck by Lightning』に出てきた子は、この町を出られないと諦めて、子どもが自由に思い描く夢からその範囲で実現可能な夢に替えた。
そんなのさみしいって思うけど、そうやって小さな目標を目指してちょこちょこ進むような生き方にしないと大変だって割り切るようになっちゃう。
でも、そういうやり方するのはもっと年取ってからでいいよとも思う。高校生だったら、大きな夢を語って欲しい。
だから、最近映画の中でだけど、希望を失ってしまう子どもが出てくることが多くて悲しくなる。

高校生と夏休み気分で遊ぶだけじゃなくて、都合のいい男友だちの役がでリーが超うらやましかった。

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