Everything, Everything / エブリシング ~少女漫画の実写映画化
18歳のマディ(Amandla Stenberg)は、幼いときからウイルスに弱い病気でずっと家の中で暮らしている。隣に引っ越してきたオリー(Nick Robinson)に興味をもって、親しくなっていく。そうすると、マディの気持ちはどんどん家の外へ向いていって……。というヤングアダルト小説が原作の物語。いろんなところで言われていると思うけど、すごく甘くて、甘すぎて大人にはちょっと胃もたれするくらい。けど同年代として見たら、すっごく素敵で影響受けちゃいそうと思った。
アマンドラ・ステンバーグは整った顔立ちで、キラキラした瞳がかわいくてずっと見てられるし、ニック・ロビンソンは黒しか着ないっていう影のあるキャラっぽくてもすごく素朴で優しくて、髪型が最高!(後で思ったけど、Harry Styles意識した役?)
2人が近づけないという障害に対して、Taylor Swiftの「You Belong With Me」のMVみたいに窓越しにメッセージのやり取りしたり、「インターネットあってよかった」っていう現代的やり取りを通じて仲を深めていく。マディが一大決心して外に出た後も、Zedd featuring Alessia Caraの「Stay」をBGMに美しいカップルのイメージ映像が続く。少女の葛藤や少年の苦悩よりも、ロマンティックな雰囲気やドラマティックなイベントの方が印象強くて、見終わったらハワイ行きたい~ってなった。
最近よく目にする、ヤングアダルト小説が原作の映画。ヤングアダルト小説って言っても、『ハンガー・ゲーム』のようなSF、アクションものと、この物語のように青春、恋愛ものに大きく分けられると思う。そして、恋愛ものとなると、一気に手が伸びにくくなってしまう。それは、日本で言うところの少女漫画の実写映画化に近い現象だと思う。
少女マンガが映画化される理由――『ストロボ・エッジ』『アオハライド』『ホットロード』がヒットした背景
上の記事によると、日本の少女漫画の実写映画化は『NANA』のヒットからで、「ターゲットが明確で、低予算の製作費で若手が育成でき、さらに原作の基礎票がある」というメリットで多くつくられるようになったそうだ。記事内にあった興行収入10億円以上の作品22作品中、観たのは『へルタースケルター』だけだった。やっぱり手が伸びない。
http://www.boxofficemojo.com/ で、『Everything, Everything / エブリシング』の売れ行きを調べてみた。ついでに同系等の作品もいくつか拾ってみた。そうすると、『The Fault in our Stars / きっと、星のせいじゃない。』のダントツさはわかるとして、『If I Stay / イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』の次に来るのがびっくりした。となると、日本でも女子中高生に売れておかしくないはず!
だけど、オリジナルに忠実なシンプルなポスターで、エブリシングを1個減らすという地味に変えたタイトル。こういうときこそ、お得意の(?)ピンク作戦と長い邦題使えばいいのに~もったいないんじゃないか?
ピンクじゃないならこういう感じ?
この2人は王道系の甘いのじゃないパターンでも見たいな~
原作は、もっとオリーの物語も濃いらしい。映画ではそこらへん物足りなかったので気になる。
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