13 Reasons Why / 13の理由 ~死を選んだ子とそうじゃない子を分けるものは?
1話ごとにメインとなる登場人物がいて、だんだんと物語が進んでいくという構成。高校のいろいろな生徒たちが描かれるっていうのは久しぶりに見た気がしていい。しかし、重い。テーマが重いからしかたがないかもしれないけど、見ると気分が落ちるので、健康でないと見るのが辛い。謎解き要素があるから続きが気になるけど、一気見はできない。伝えたいことをダイレクトに受け取るだけなら、おまけの「現代が抱える社会の闇を考える」っていうインタビュー映像を見ればわかる。Selena Gomezも出てくるし。セレーナ・ゴメスといえば、最後の最後で曲が使われたのが気になった。今までずっといい感じのBGMだったのに、いきなり知っている声がして物語から覚めた。ちょっと押し付けがましく感じた。曲でいえば、The Cureが青春ものに使われるときはほとんど胸キュン場面なのに、この中ではThe Cureまでもが暗くてびっくりした。
主人公クレイ役のDylan Minnetteの顔がどうしても好きになれないのはしょうがないとして、クレイにはすごく振り回された。ハンナ(Katherine Langford)への想いが強すぎて、他の人は後回し。自分のことも。ただのシャイな子かと思っていたら、すごく行動派だった。まあ、彼が動かないと物語が進まないしね。
この物語に出てくる子どもたちがみんないい子じゃないものおもしろい。しかも、後にいい子になるわけじゃなく、嫌な子のままっていうのがリアル。それにしてもテイラー(Devin Druid)の扱い酷すぎない?卒アル写真係の子はいつも場の外から見ているっていう立場なのは一般的だけど、いろいろな立場の子たちが協力していくなかでずっと除け者にされて、彼を理解してくれる子がいないのが寂しい。しかもデヴィン・ドルイドの見た目が好きなのでさらに。ひょろっとしているけど、背が高いので弱そうには見えなくて一人でもたくましかった。
デヴィンとディランを比べるとやっぱり細い |
出てきた中で1番好きだったのはアレックス(Miles Heizer)。マイルズ・ハイザーの顔が好きだし、髪型もよかった。警察官の父親には厳しくしつけられているのが言葉遣いでわかるけど、違反をしても見逃されるような甘さがあって、アレックスは満たされていない。そんな感じで冷めているからいろんな人とも付き合えるし大胆なことできる。
ジャスティン(Brandon Flynn)については、ブライス(Justin Prentice)の対になる、カーストの頂点にいるグループでも家庭環境に恵まれない子。同時期に『Freaks and Geeks』観ていたから、ジャスティン役やっているフランコ想像しながら見ていた。
マイルズとブランドンはファンからカップリングされている? |
ハンナ役のキャサリン・ラングフォードの目力があって強そうな顔好きだけど、ジェシカが出てきて並んだら、Alisha Boeの顔の小ささと整い具合にびっくりした。どこから見ても完璧なルックスでチアリーダーの頂点にぴったりだ。だけどだんだん荒んでいくのが見ていて辛い。
Katherine LangfordとAlisha Boe |
ハンナは生きられなかったけど、ジェシカは生きる。その2人を分けたのは何だったのか?ハンナについて振返ってみれば、そんなに思いつめることはなかったのではと思うけど、インタビューで専門家が言っていたように、この時期は些細なことでもそれで世界がすべて終わるように感じてしまう。自分も昔はそうだったはずなのに、大人たちはそのことを忘れてしまう。
テストされたカウンセラーの先生は、一応専門的な立場だけど、進路相談もする幅広いポジションで、学校全員をひとりで見るなんてできないのに、重荷を背負って逃げるような行動を選ばざるを得なくなってしまっているのがかわいそうだった。ハンナの親は自営業のやりくりが一大問題だったってのがあっても、ハンナを大事に思っているってことを都度わかりやすく伝えていたのに、それでも子どもが満たされないこともあるのか。やっぱり同年代に認められるってことが大事なのか。考えさせられる物語で、カセットテープの仕組みからもドラマ化が合っていた。
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