My Best Albums of 2010
2010年私的ベスト・アルバム
今年はアルバム単位でたくさん聴いたのと、本当に充実したリリースだったので、10枚に選ぶのが大変でした。
なので、1位から発表!
#1 Titus Andronicus / Monitor
今年の初め1番の衝撃が、そのまま今年1番の衝撃に。2009年の音楽は全体的に地味だったり難しかったりした。簡単に言うと「シャー」って感じ。耳から耳へと通り抜けて行っちゃう。だから心に残らない。そんな印象を引きずったままの1月。このアルバムが脳天を貫いた。音、言葉の爆発力。「南北戦争」っていうテーマがわからなくても、アルバム一つで作品というつくりがしっかりしているから聴き終わったときのカタストロフィーがすごい。
#2 Nobunny / First Blood
このアルバムが好きっていうよりNobunnyの好きな音楽が好きなんだよね。Milk & Cookies、Ramones、Hasil Adkins…。真っ直ぐにやりたいことをやっている。でも、ライヴで観た時はそういう音楽のよさに気がつかなかった。だって、薄汚れたウサギのマスクをかぶったパンツ一丁の汗だく男が2階から落ちてきたことの印象のほうが強かったから。でもこの人には一生こういうことをやってて欲しいと思う。
#3 Blitzen Trapper / Destroyer of the Void
これはあるMixで「Destroyer of the Void」を聴いて、そのダイナミックな世界に引き込まれた。アルバムも聴かせる曲が多い作品。Sub Popには今年は結構注目リリースが多かった気がするけど、時代の流行とはちょっと離れたところにこの人たちはいるのかな。The Beatles、Queen、Bowieの様な、大きい世界観を持っているアルバム。
#4 Kanye West / My Beautiful Dark Twisted Fantasy
何度聴いても飽きない作品。単純にかっこいい。スーツを着たカニエのHip Hop。
#5 Demons Claws / The Defrosting Of...
すべりこみで5位にランク・イン!カナダのガレージ・バンド。でも、ガレージだけじゃなく、ブルースやカントリーなど幅広い音がする。ヴォーカルだけがエフェクトがかかっているので今どきな感じ。でも、それによって全体も浮遊感のある音になるんじゃなくて、ギターもベースもドラムもそれぞれの音が主張している。バンド名もそうだけど、音楽聴いて感じるのは悪魔的なイメージ。まじない儀式で歌う音楽みたいな。そういう黒い怪しさもかっこいい。
#6 Fang Island / Fang Island
自分の音楽の聴き方を変えてくれた作品。インストゥルメンタルは苦手だったんだけど、これは大丈夫。難しくないんだよね。音だけで単純にのれる。声も楽器のひとつのような使い方で、「ウォー」とか掛け声が多い。ギターもポップ・パンクや「ギュイー」っていうギターソロはかっこわるいって思ってたのが、そればっかりだったら飽きるけど、こうやって混ぜてくれると嫌じゃないとわかった。
#7 Yeasayer / Odd Blood
Yeasayerは本当にかっこよくなった。3人組の魔法が利いている。偶数よりも、奇数のほうがグループとして魅力が出るという個人的な法則なんだけど。4人組ってバンドの中でも1番割合が多いだろうし、2対2になってもバラけた印象で全体がぼやけてみえる。でも、3人になるとその個性が濃縮されて、より一人ひとりが見えてくる。今まではYeasayerのメンバーに興味なかったけど、今なら全員の名前も言える。ミュージック・ビデオにメンバーが出演して印象を強くしたってのもあったかも。ライヴもすごく良かったし。次の作品にも期待してしまう。
#8 Free Energy / Stuck on Nothing
これはちょっとおまけの順位だけど、好きなんです。よくぞここまで持ってきたなっていう、前のバンドはおもしろいことをやってたと思うけど、今の方がわかりやすいし、ライヴもすごく楽しかった。ギター・ソロがこんなにかっこいいものかっていうのもFree Energyの影響だな。あと、やっぱりヴォーカルが好き。「今を生きる」っていうのが全体的なメッセージだと思うんだけど、それを一生懸命歌う。伝えたいって気持ちがちゃんと伝わってくる。そして一緒に楽しもうっていうのも。このアルバムには入っていない、「Something in Common」と「C'mon Let's Dance」がすごく好き。
#9 Dr. Dog / Shame Shame
これを聴くと癒される。2人のヴォーカルの魅力が違うのもおもしろい。渋いしゃがれた声と、子どもの様なかわいい声。どっちも好き。長く聴いていられる作品。
#10 Stornoway / Beachcomber's Windowsill
久しぶりのイギリス。イギリスはフォーク勢が強いね。Mumford & Sonsはあんまり好みじゃないんだけど。来年のNoah & The Whaleの新作が楽しみ。Stornowayは「Zorbing」で一聴き惚れだったんだけど、アルバムも面白い作品だった。フォークっても座っている感じじゃなくて体が揺れて踊りたくなるような曲もあって、あとやっぱりイギリス訛のヴォーカルいいね。全体的に地味なバンドだけど、「I Saw You Blink」でドラムがかわいい!って女の子たちが騒いでいるので大丈夫かな。
その他、順不同。
0 comments