Magic Mike / マジック・マイク ~アラサー共感 30歳手前にして悩む進路

by - 12/05/2012


 今年勢いのあったChanning Tatum主演の『Magic Mike』。
美しい体の男性たちを楽しめる映画という印象を持っていた。
でも見ているうちに、主人公マイク(Channing Tatum)の物語に引き込まれて、楽しいだけじゃなくて考えさせられちゃった。

もちろん、全面にあるのは娯楽の部分。
Channing Tatumのダンスは本当にすごかったし、はっちゃけてるMatthew McConaughey最高。
(女性を喜ばせるために衣装やダンス、サービスを駆使するダンサーの様子を見ていたら、アイドルの子たちがファンを楽しませるためにしていることを連想してしまった。まあ、そういうことだもんね)

ストリップダンサーはお金のためだけで、本当は家具デザイナーとして起業したいマイク。
でも銀行へ融資を求めにいくけど、掛け合ってもらえない。
バイト先(建設業)で出会った若者アダム(Alex Pettyfer)がダンサー仲間になり、彼のお姉さんとの関係もうまれる。

でもマイクはストリッパーは仮の姿で、本当になりたい自分ではないと思っている。
その思いが、彼をこの世界にどっぷりハマらないでいられるギリギリの信念。
普通の人と同じだという気持ちを少なからず持っていたかったんだと思う。
どこかでストリッパーという職業を恥じていた。(オーナーのMatthew McConaugheyは反対に誇りに思ってると思う)
でも実際はオシャレな家に住んでいて、豪華な車に乗っているし、特定の彼女はいない(遊ぶ相手はいる)状態。

このマコノヒーの格好

そして、若いアダムの奔放な生活を間近で見せ付けられることも彼に影響を与える。
フリーター状態だったところから、急に大金を手にしたアダムは調子に乗る。
姉やマイクが心配して忠告しても聞かない状態。
でも、それは若いからできることだよな。って見てる方は思う。
自分も若い頃は遊んだなって感じ?
そして、マイクは夢を追うか、現実を見るかの選択が迫られる。


とりあえず就職して、生活のために今の仕事を続けているっていう若い人もいると思う。
そんな人は、仕事以外のことに喜びを見出してバランスをとっているんだろうけど、マイクの場合も今は夢をかなえるための準備期間という思いでバランスをとっていたんだと思う。
でも、何かをしながら他のこともするってのは器用な人じゃないとうまくできない。
マイクはとても良い人なので、仮の仕事って思っていても手を抜けない。
一生懸命にダンサーの仕事をしていて、そこではお金をたくさんもらえるし、お客さんに喜んでもらえるっていうご褒美がある。
これだけのものがあれば、それってやりがいのある仕事だと思う。
でも、それを認めたくないマイク。
ああ、葛藤。
そして、制限時間(だと自分で勝手に決めている)の30歳が近づく。

小さい頃に思い描く将来の自分って、若ければ若いほど良いみたいな想像になりがち。
20代なかばには結婚して。みたいな。
でも、実際その年を迎えると、全然そんな感じではなくって。
そして、どんどん年月ばかり経って……。
焦りだす。
だけど、何を焦ることがあるんだろう?
マイクの場合は今の仕事に誇りを持てれば良かった。
最初に決めたことをその通りに成し遂げるのはすごいことだけど、そうじゃない道があったっていい。
違うところに楽しみをみつけることができたなら、それはそれでOKじゃん。
そんな風なことを思った映画だった。
考えすぎ?

あと、パーティガール役のRiley Keoughがかわいかった!


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