Stranger Things / ストレンジャー・シングス 未知の世界 ~友だちが一番大事な時期
これがシーズン1で1番好きな場面。『メイズ・ランナー』で怖いというレベルなので、最初から怖かった。だから、楽しみどころは子どもたちの友情。12歳という年齢は、思春期の一歩手前で、女の子はちょっとませててお姉さんっぽく、男の子はまだ子どもっぽいような年代。仲良し男子4人組は、ダンジョンズ&ドラゴンズで時間も忘れて遊べて、アマチュア無線部のような活動をしていて、いじめっ子に目をつけられているようなグループ。そのうちの1人ウィル(Noah Schnapp)が行方不明になって、残りの3人は捜索中に不思議な女の子イレヴン(Millie Bobby Brown)と出会う。イレヴンは学校にも行ってなくて隔離されたところで育ったから、普通のことが分からない。自宅の地下にかくまうことにしたマイク(Finn Wolfhard)は、イレヴンの世話を焼くように。ルーカス(Caleb McLaughlin)はそれが気に食わなくて、イレヴンを信用しない。そんな2人の間に入るダスティン(Gaten Matarazzo)が健気。「お前ら2人は親友だっただろ」って言うダスティンに、「自分は入ってないの?」と返すマイク。ダスティン「親友は2人だけだから」、マイク「そんなことない。君も親友だ」っていうやりとりがかわいかった。あと、イレヴンもマイクに教わった「友だち」「友だちは嘘をつかない」というのにこだわる。このくらいの年齢の男の子が主人公だと、男の子たちだけの冒険物語になるんだろうけど、イレヴンは育ちが変わってるからこの中に入っていけてて、その関係がおもしろかった。
そして、このキャストのキャラ感が完璧。最初マイクとウィルが似ているなと思っていたけど、「カエル顔」といういじめっ子の呼び方で、見分けやすくなった。みんなデフォルメしやすいけど、かわいいという絶妙なバランス。もうちょっと大きくなったら、崩れてしまうかもしれないから、いい時期に撮れてよかった。とくにミリー・ボビー・ブラウンの中性的な感じはきっともうすぐなくなってしまうんだろう。
それに比べて、お姉さんお兄さんの高校生たちは、ちょっと残念だった。それがわざとなのかわからないけど、絶妙に惜しい。ウィルの兄・ジョナサン(Charlie Heaton)は、一匹狼で陰のあるタイプ。演じたチャーリー・ヒートンは雰囲気はすごい合ってるんだけど、よく見るとそこまでじゃないのが残念。エドワード・ファーロングとケヴィン・ベーコンを足して割った感じ。イキがってて横暴なスティーヴを演じたJoe Keeryは、昔顔なところはこの世界観に合ってるけど、髪型が変過ぎて似合ってなくて、そっちばっか気になっちゃう。マイクの姉・ナンシー(Natalia Dyer)は、スティーヴと付き合いだして地味なところから変わろうとしている女の子。演じたナタリア・ダイアーはこの中では1番良かった。顔が個性的すぎなくて、普通っぽさがちょうどいいのかな。私が思う80年代の映画に出てくる高校生たちは、あんまりギトギトしてなくて、つくりものっぽさがあるイメージで、それからすると、男の子たちはちょっとアクが強かった。
画面はすごく80年代感!
あと、ウィルの母親ジョイス役のWinona Ryderがどっちかっていうと、ミリー・ボビー・ブラウンの母親みたいで、ミリー・ボビー・ブラウンの将来がますます楽しみ。ウィノナ×ジェナ・マローンって感じ。
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