Stranger Things / ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン2 ~変化と成長
上の場面が1番好き。ナンシー(Natalia Dyer)みたいなお姉さんらしいことしてみたかった。スノーボールダンス(冬のダンスパーティ)の音楽に1番お金をかけたと座談会(『Beyond Stranger Things / ストレンジャー・シングス 大解剖』)で言っていただけあって、音楽がよかった。Cyndi Lauper「Time After Time」は『Napoleon Dynamite / ナポレオン・ダイナマイト』(2004年)のプロムを思い出す。あと『Romy and Michele's High School Reunion / ロミーとミッシェルの場合』(1997年)のダンスの場面でも使われていた。The Police「Every Breath You Take」の方は、子どもたちがストーカーの曲って騒いでいたけど、クリエーターたちは歌詞が内容に合っているからだと説明していた。
このスノーボールダンスには、少し納得いかないところもある。それは最後のキスだ。シーズン1のラストのキスもいらないと思っていた。しかも座談会で、マックス(Sadie Sink)のキスは台本には書かれていなかったけど、撮影現場で言われてやることになったと話していて、クリエーターたちがそれを伝えたときの子役の反応をおもしろがって「これは絶対やらなきゃと思った」って言っていたのも好きじゃない。確かシーズン1のとき、ミリー・ボビー・ブラウンとフィン・ヴォルフハルトはキスのことを聞かれて「ヴベェ~」ってリアクションで、ファースト・キスをたくさんの人に見守られながらしたという話だったと記憶している。セイディー・シンクもそういう反応で(カレブ・マクラフリンはまんざらでもないような?)、2人ともやっぱりファースト・キスをみんなに見守られながらしたことになったと言っていた。役者なんだからそれはしかたがないことだと言えばそうなんだけど、まだ子どもだし、年齢的にも思春期で微妙な時期だから、例え本人や親が納得してやったことだったとしても、なんだかもやもやが残る。しかも別にキスしなくても伝えたいことは伝えられると思うし、座談会でのクリエイターたちの話しぶりでは子役たちの反応がおもしろいからさせちゃおうみたいなノリに感じて、それならなくてもいいじゃんと思ってしまう。だからこそ話の中ではそこまで好きな登場人物じゃなかったのに、最後の場面でダスティン(Gaten Matarazzo)かわいいとなったのかもしれない。
新たな登場人物が加わって、人間関係も少し変化したシーズン2。関係を整理したくてつくってみた。その結果、シーズン1での関係が新たな登場人物によって補完されていることが改めてわかった。
シーズン1ではイレヴン(Millie Bobby Brown)が出てきて、マイク(Finn Wolfhard)がそっちに夢中になるからルーカス(Caleb McLaughlin)が寂しがってギクシャクという3角関係の構図だったのが、シーズン2ではマックスが登場してルーカスとダスティンの間で3角関係のライバルにという構図に変わった。その代わりイレヴンとすれ違いのマイクとウィル(Noah Schnapp)の間が深まっていく。シーズン1では行方不明になっていたからウィルの登場が増えてよかった。それでも実生活で1番仲良しのノアとミリーの共演時間はほとんどないのが寂しいって座談会で話していてかわいかった。座談会といえば関係ないけど、フィンの貧乏ゆすりが気になった。
座談会でキャラがシーズン2になって変化したのがスティーヴ(Joe Keery)という話をしていて、なるほど、シーズン2でスティーヴが1番好きと言っている子がいるのもわかると思った。シーズン1ではスティーヴは典型的なジョックとして登場していたけど、ジョー・ケアリーの人柄が役に入ってきて、シーズン2ではああなったという話で、シーズン1のときスティーヴ好きになれなかったのは正解だったのねともわかった。その代わりにいじめる側として登場したのがビリー(Dacre Montgomery)。スティーヴの見た目もだいぶ笑ったけど、ビリーも笑うしかない。実は父親から厳しい躾を受けていて、その反逆から暴力的になっているというのがわかって少し深みが出たのがよかった。
座談会で「次があるとしたら高校生だね」って言っていてびっくり。最初のころと比べると確かに成長したとわかる。『ハリー・ポッター』並に続くシリーズになってもおもしろいかも。
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