LAタイムズ紙が選ぶ映画化されたヤングアダルト(YA)小説25冊をもとに、日本公開の傾向と原作本について

最近、人気ヤングアダルト(YA)小説の映画化が多いよねっていうのが気になって調べてみた。
YA小説の映画化は日本で言う漫画の映画化みたいなものだと思っていて、若い子がターゲットで、原作の人気があるから映画化できるっていう。
原作ファンの期待に答えないといけないっていう難しさはあるけど、成功したらすごい大ヒットになる。
本国での大ヒットの勢いが日本ではあんまり感じられないというのもあって、今回は日本公開の傾向を見られたらと思う。
LAタイムズ紙が今年公開までのもので25作品(シリーズ)選んでいたのを参考として使わせてもらう。

25 young adult novels turned into films


まず、この25作品(シリーズ)すべてが日本で見られることに驚いた(来年公開予定を含めて)。
ティーン向けって昔はもっとあったけど、どんどん見るのが困難になってる気がしていたから。
ということは、日本でも原作があるってことが公開されるにあたって強みになっているのかな?
『ハリー・ポッター』みたいな、原作がすでに日本で人気ならともかく、海外での人気がものすごかった『トワイライト』でも日本での公開は約半年遅れだったし。
でも、このときはまだ俳優の来日イベントもあって盛り上がってる感じがあったけど、同じく約半年遅れの公開だった『ハンガー・ゲーム』は特に盛り上がってる感じがしなかった気がする。
さらに、今年のヒット作『The Fault in Our Stars』は公開が半年以上も後になっている。
ドラマ系の映画は日本では難しいのだろうか?

ということで、映画のジャンルの傾向について見てみた。
ジャンルはimdbから。
  • Adventure 11
  • Fantasy 9
  • Drama 8
  • Family 8
  • Action 7
  • Comedy 6
  • Romance 6
  • Sci-Fi 5
  • Mystery 3
  • Horror 2
  • Music 2
  • Thriller 1
  • War 1
最も多かったのがアドベンチャーで、その次がファンタジー。
作品の例をあげると、『ハリー・ポッター』、『ナルニア国物語』、『パーシー・ジャクソン』など、日本でも原作ともに認知されているものが多く、想像通りな結果。
その次に、ドラマとファミリーが並んでいる。
ディズニー系だったり、子どもも楽しめるアドベンチャー作品だったり、恋愛ドラマだったり、ここはいろんな要素が混じっている。
そして、アクション、コメディ、ロマンス。

このリストの中にはないけど、ジャンルで言うとドラマ、コメディ、ロマンスなインディペンデント系映画『Youth in Revolt』、『It’s Kind Of A Funny Story』、『The Spectacular Now』になると、日本では見られないので、家族で見られるファンタジー・アドベンチャーが日本では多く公開されてるとわかる。
でも、原作ファン以外は何番煎じなの?って思うんじゃないのかな。

好きな俳優が出てない限り、アドベンチャーやSFを見ない私の場合、このリストには観ていない作品が多い。(17/25観た。『メイズ・ランナー』観たい!)
YAのターゲットである10代は、家族で映画を観に行くことも減るだろうし、この基準でいいのだろうか。
『きっと、星のせいじゃない。』(邦題)が日本でも成功してくれたらちょっとは変わると思うんだけどな…
クロエちゃんの『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』はどうだったんだろう?

CNNの記事「Young adult books from page to screen」では、映画化されたことによって、原作を読む新しい層が生まれたという利点を紹介していた。
なので、日本ではこのリストの原作が読めるのかも見てみる。
今回は、日本語で読めるものだけ並べてみた。
左が原作で、右が日本語翻訳版。

The Princess Diaries プリンセス・ダイアリー 1 (河出文庫)

Harry Potter and the Sorcerer's Stone ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

The Sisterhood of the Traveling Pants トラベリング・パンツ

The Lion, the Witch and the Wardrobe (The Chronicles of Narnia) ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫)

Eragon (Inheritance, Book 1) エラゴン 遺志を継ぐ者―ドラゴンライダー〈1〉 (ドラゴンライダー (1))

Inkheart 新装版 魔法の声

The City of Ember: The First Book of Ember (Books of Ember) エンバー―失われた光の物語 (集英社の海外ファンタジー)

Twilight (The Twilight Saga) トワイライト〈1〉 愛した人はヴァンパイア

The Lovely Bones ラブリー・ボーン

Percy Jackson & the Olympians: The Lightning Thief - Book One パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃

I Am Number Four (Lorien Legacies) アイ・アム・ナンバー4  <ロリエン・レガシーズ> (角川文庫)

The Perks of Being a Wallflower ウォールフラワー (BOOK PLUS)

The Hunger Games ハンガー・ゲーム (Hunger Games)

MORTALINST CITY OF BONES (Mortal Instruments) シャドウハンター 骨の街 上 (創元推理文庫)

Ender's Game: 1 (The Ender Quintet) エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

Beautiful Creatures (Book 1) ビューティフル・クリーチャーズ

The Book Thief 本泥棒

Warm Bodies ウォーム・ボディーズ―ゾンビRの物語 (小学館文庫)

The Fault in Our Stars さよならを待つふたりのために (STAMP BOOKS)

Divergent (Divergent Series) ダイバージェント  異端者 (海外文学)

Vampire Academy ヴァンパイア アカデミー 1

21/25もあったことに驚き。
映画化が決まってから出たようなものもあるけど、多くが日本語で読める。

今回、こうやって2つを並べて置いてみたのには、日本でYAってなると表紙に漫画がつくっていう傾向を言いたかったから。
『トワイライト』が流行ったとき、映画を観る前に原作を読もうと思ったけど、あの表紙に手が出なかった。(その後、原作に近いイメージの表紙も出た)
『プリンセス・ダイアリー』や『トラベリング・パンツ』がYAだって読み親しんだ世代なので、『トワイライト』以降の表紙は全然別物に思う。
日本でのライトノベル人気があって、若い子向けにってなったときにそういう手段が取られているからなんだろうけど。

このリストはアドベンチャーが多いからそう見えないけど、本当に象徴的な表紙の『The Fault in Our Stars』を始め、本国のYAの表紙ってジャンルによってはおしゃれなものも多い。


映画化されるかもというものを含む記事から女の子っぽいものを中心に選んでみた。
インスタグラム世代の女の子には、こういう方が手に取りやすいと思うんだけど、どうなのかな?
それに、翻訳本を読みたいと思う人は海外に目が向いている人が多いと思うから、日本的なライトノベル調に惹かれないと思うし、ライトノベル好きな人は海外の作品読まなくても他に読みたい本あるだろうし…。

去年の記事だけど、「Why Have So Many Recent YA Adaptations Flopped at the Box Office?」の中では、
『ハリー・ポッター』、『トワイライト』、『ハンガー・ゲーム』が成功したのには、元々本がすごく売れていたのが理由のひとつにあると言われている。
そして、その読者はYAが中心ターゲットにしている若者だけでなく、大人にまで広がっていることが特徴だと。
それに、子どもたちの方が口コミに厳しいので、映画の評判が悪いと伸び悩むと言われている。

そして、記事の締めくくりは、第2の『ハンガー・ゲーム』が出るか?となっているけど、その前に、リアルな物語へシフトしてきていると紹介されている。
それは、もちろん『The Fault in Our Stars』が筆頭となって。

最後に、このリストの中で主役級として2回出てきた俳優を出しておく。

Ansel Elgort
Logan Lerman
Will Poulter
Saoirse Ronan
Shailene Woodley

ウィル・ポールターは、そこまで主役という感じではないね。
ローガン・ラーマンとシアーシャ・ローナンは、これくらいの年代では主役をやることが多いので納得。
ただ、YA小説の作品に合ってるかとなると微妙なところだけど。
『ザ・ホスト』はリストに入ってないし。

シェイリーン・ウッドリーやアンセル・エルゴートの知名度は、日本でまだないかもしれないけど、この2人は日本での少女漫画実写映画化の主役やれると思ってる。
シェイリーン・ウッドリーは、いつも男の人に守ってもらえる女の子(でも反抗期)。
アンセル・エルゴートは、平気な顔でロマンチックなことができる男の子。
だから、『きっと、星のせいじゃない。』は日本で受けると思うし、そうじゃないと困る。
もうどんな手を使ってでも公開を成功させて欲しい。
そして、原作を読む人が増えて、ジョン・グリーンの本がもっと日本語で読めたらいいなと思う。
YA原作の映画化作品を、原作を読んでから映画を観るという体験を何度かしてみて、映画だけのよさもあるけど、物語を楽しむのには本を読むことが1番だと思ったから。
この現象は、ただの原作頼りの理由じゃなくて、本をもっと読む機会につながるといいと思う。

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