Wish I Was Here / 僕らのいる場所 ~父親が死ぬとき

by - 11/14/2014

Wish I Was Here

Zach Braffが監督・脚本した『終わりで始まりの4日間』を観ているけど、大好きというわけではない。
ただ、すごく繊細で趣味がIndieな男子映画なのに(私はキャメロン・クロウがどうも苦手だ)、そんなに嫌だったとは記憶していない。
そしてあらすじをもう一度見てみたら、今作と似ている部分がいつくかあったので興味深いと思った。

主人公エイデン(Zach Braff)は売れない俳優で、母親を亡くしている。
妻サラ(Kate Hudson)との間に、若くしてできた子どもが2人。
エイデンの父親の希望で2人をユダヤ教の私立学校に通わせている。

そこへ突然、人生の困難が一気に降りかかる。
俳優の仕事はもらえず、父親の癌が再発したため入院することになり、その費用がいるので学費を払えなくなって(父親の希望なので父親が払っていた)、子どもたちは学校を辞めてホームスクーリングに。

親がいくら歳を取っても、元気に動き回っているうちはまだ安心していられる。
でも、病院のベッドに寝たきりになって、いろんな管が刺されていると不安だ。
いつか来るとはわかっていても、そんなにすぐだとは思っていない。

ひらめきを求めて、子どもたちをつれて砂漠へ出かける。
(無職状態なので、ホームスクーリングは彼の担当)

ラビからもらった「死」の案内書を見て考えるエイデン。
親子関係が特別よかったわけではなかった。
特に、弟のノア(Josh Gad)は父とはほぼ絶縁状態だった。

エイデンは今、自分にできることをやろうとする。
父親が文句を言っていた庭の手入れを始める。
そして、おたくでひきこもりのノアを父親に合わせようと画策する。
一気に全てを失ったかと思っていたけど、そこから動きだせば、新たなものが手に入るとわかる。

家族のために動くことは、本当はいつだってできること。
でも、これが最後になってしまうかもしれないという状況じゃないと動けない人もいる。
でも、動かないよりは動く方がいい。
言いたかった言葉、聞きたかった言葉、言葉にしないと伝わらないこともある。

繊細な、どちらかといえば自分に甘い男の物語で、おたく的小ねたが散りばめられ、趣味のいい音楽(Bon Iverとか!)が流れる作品だけど、嫌味じゃないのがいい。(妄想部分は唐突で、ちょっと微妙だけど)
映画監督としては趣味を抜群に発揮しているけど、主人公は別に趣味にうるさい男じゃないからかな?

ほかの事に気が散らずに、人と人の関わりについてが考えさせられる。
まずは父親と子どもだけど(2代分)、おじさんと姪、血のつながりはない、サラとお父さんの関係もよかった。

そして、子どもたちがとてもかわいい存在として機能していた。
これを見たいと思ったのは、ピンクのかつらをかぶったJoey Kingがかわいくてだったし。(髪型と年齢で、ちょっとヒット・ガールに似てる)
まだ子どもで、女って感じの少ない微妙な年齢なので、女の子ってよりは、人形みたいにかわいかった。
無邪気、天真爛漫、素直。
弟のPierce Gagnonはふわふわぷにぷにでかわいい。
明るくて純粋な子どもらしい子どもの役にぴったりだった。



あと、弟のノアがコミコンへ参加したときの登場場面がすごくかっこよかった。
でも、『アナと雪の女王』を見た後だと、彼が喋るとオラフがちらつく。
かわいい声。

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