La llamada / ホーリー・キャンプ! ~女の子を元気にするミュージカル


今年観た中で1番好きな女の子映画かもしれない。「とりあえずやってみる。後悔とかもやってみないことにはわからない」というポジティブなメッセージを、明るく軽いテンションで、ホイットニー・ヒューストンの曲に乗せて描く。

10代の女の子マリア(Macarena García)とスサナ(Anna Castillo)は、教会のサマーキャンプを抜け出してクラブへ遊びに行き、お酒を飲んで薬もやる。“みんないい子たち”の中の問題児。そんな彼女たちを特別指導するために、革新的なシスター・ベルナルダ(Gracia Olayo)がやってきた。こういう展開だと、先生が体当たりで子どもにぶつかって、何かためになる良いことを言って、不良たちを更生させるのかなって想像したら、ベルナルダは音楽の力を信じていて、歌と踊りで立ち直らせようっていう、革新的が思っていた以上に変な方を向いていた。そこからはもう、かわいい!楽しい!笑!泣……って感じでどんどん進んでいった。音楽がいい切り替えになるし、歌詞でうまく説明していたのがよかった。

ベルナルダの扱う音楽が道徳的でお遊戯みたいなものだったから、若いシスター・ミラグロス(Belén Cuesta)からは、現代っ子の彼女たちにこの曲では無理だと言われてしまう。ミラグロスは、何か事情があって若くしてシスターの道に入ったよう。今を生きる若い2人に刺激され、かつての思いをよみがえらせて、自分の進む道に迷いを抱くようになる。そんな悩みを抱えたミラグロスと、自分のプログラムに自信をもっているベルナルダが歌う「Eres mi religión」って曲がすごく楽しかった。


マリアとスサナの友情と成長の物語もぐっとくるものがあった。これまでずっと一緒にいて、同じもの好きになって、同じように行動してきたけど、ちょっとしたことですれちがいは大きくなって、離ればなれになってしまう。今までと違うように過ごすと、違うものが見えてくる。そうして新たな世界が開かれ、大人への一歩を進む。

ひとりで思いつめて苦しんでいたことでも、相手にすっかり話してしまえば、自分が考えたように相手も同じ気持ちになってわかってくれる。それだけの時間を一緒に過ごしてきた親友の大切さにも離れたからこそ気づくことができた。真面目でしっかりしたマリアと人懐っこくて軽いスサナの印象も、だんだん見ていると、初めてのことに怖がるマリアをどっしりと支えるスサナっていうように色々な部分で2人がうまく機能していることがわかってくる。最初はチャラい不良って思っていたのに、2人ともいい子でかわいいって思うようになった。

クラブの大勢の客のなかで2人の女の子が自分たちだけのダンスをするシーンが好きすぎる。若い無敵感。


2人のユニット曲のタイトル「Lo hacemos y ya vemos」がこの映画の主メッセージだと思った。

この話はほぼ4人の女性キャラクターたちだけで描かれるんだけど、元々は舞台から始まったということを知って、なるほどなと思った。彼女たちの世代の違いをつなぐのは音楽。それがホイットニー・ヒューストンっていうのがわかりやすくていい。サマーキャンプと宗教のブレンドは軽さと楽しさにブラックユーモア足したっていう盛り具合。

ラテンビート映画祭で、2人の監督であるハビエル・カルボ、ハビエル・アンブロッシが主演のマカレナ・ガルシアとプロデューサーたちとともに来場した。2人は若くておしゃれで、製作の話もDIYな感じで、いまどきのクリエーターって感じがすごくした。




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