Now Is Good / 17歳のエンディングノート ~娘を持つお父さんが観たら絶対泣く
17歳のテッサ(Dakota Fanning)は白血病の末期で、治療を続けてベッドの上で長く生きるよりもやりたいことを全部やろうと決めた。
その目はすがすがしい。
若さもあるけど、悟った感。
娘の看病のためにすべてをかけている父親(Paddy Considine)。
まだ死のことがよくわかっていない弟。
離婚して別に暮らしている母親は、検査の予約時間にいつも間に合わない。
親友(Kaya Scodelario)は、テッサのことよりも男の子に夢中。
死ぬ前にやりたいことのひとつを、“SEX”と決めたけど、好きでもない人とはできない。
そんな時に出会ったアダム(Jeremy Irvine)。この人となら恋愛ができると思った。
病気もの、しかも若い子のは、絶対泣かせにくるでしょって思って斜めから見ていたけどやっぱり泣いた。
恋愛の部分は、ポスター写真からも想像できるような、アマンダ・サイフリッドとかマイリー・サイラスが主演しているような恋愛ものっぽい感じ。
ジェレミー・アーヴァインは文句なしにかっこいいから、きれいなイメージ映像のようなのにもはまる。
それよりも来たのはお父さんと娘の物語。
離婚して父子家庭になってるからか、娘が重病だからか、お父さんはとにかく全部を娘に注いでいる。
その愛をテッサもわかってる。
でも、17歳だし、残された時間がないから自分のやりたいようにやらせてって反抗しちゃう。
連絡もなしに朝帰りしたり、補導されて親呼び出しになったり、ただでさえ病気のことが心配なのに、それ以上に心配をかける娘に気が気でない。
おまけに母親とは会えば喧嘩になってしまい、テッサの信頼を得られない。
そんなお父さんがテッサに話した娘が生まれたばかりの話。
「おまえが生まれたばかりの頃は、お母さんと2人で夜中おまえの寝息を聞いていたんだよ」
娘が生きているだけでうれしい。
でもみんなわかってる。テッサは両親よりも早く死ぬ。
アダムと出会って変わっていくテッサ。
娘の成長をうれしく見守る母親と違って、父親は認めたくない気持ちで葛藤している。
テッサのおねだりもいつもだったら聞いてあげるんだろうけど、彼氏のこととなると許せない。
「止めときなさい。おまえのことを傷つけるかもしれない」
「彼は大丈夫。それに、彼がいなくなっても、わたしにはずっとお父さんがいるもん。」
普通の17歳だったら父親にこんなに素直に言えないと思う。
もっと大きくなってもなかなか言えない。
親の愛情を感じたときに、すぐに感謝の気持ちを言えたらいいのになって思った。
まだ幼い弟の純粋さにも泣かされた。
ダコタちゃんは実生活でもお姉ちゃんだからか、弟を愛しそうに見る眼差しがすごくリアルだった。
キャストは、カヤ・スコデラリオが『Skins』の時のようなビッチな役柄で合ってた。
ってか、カヤ・スコデラリオを見るまでこれがイギリスが舞台の映画だって知らなかった。
ダコタちゃんがイギリス英語でがんばっていた。
さらに、 カヤさんの相手役は『Skins』のシーズン6で出てきたチャラいお坊ちゃんJoe Coleで、その友だち(Josef Altin)も見たことあるなあって思ってたら、たぶん『Misfits』で見たんだった。
あと、音楽も今どきな耳なじみのあるものが多くてよかった。
オープニングからLana Del Reyの「Blue Jeans」(Gesaffelstein Remix)で。
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