Ender's Game / エンダーのゲーム ~原作を読んでから観るか2 & エイサ・バターフィールドの魅力


ハンガー・ゲーム2』に続き、このSF大作も原作物。
この映画のキャストがわかった後、SFはあんまり興味がないけどのために原作を読んだ。
SFに慣れてないから読むのに苦労した。
それでもわからないなりに感動したし、子どものことが中心に描かれているからおもしろく読めた。
特に、主人公のエンダー(Asa Butterfield)は、あまりにも幼い年齢で地球を守るための戦いに巻き込まれる。
選ばれたというよりは、巻き込まれたのが合ってる気がする。
戦士としては優秀だけど、暴力的すぎて失格になった兄と、優しすぎて失格になった姉()。2人までしか子どもをつくれない決まりの中、優秀な遺伝子だから3人目として生まれることができたのがエンダー。
映画ではもう少し年上の設定になっているのかな?Asaくん(親しみを込めてエイサっぷと呼んでいる)も『HUGO / ヒューゴの不思議な発明』の時よりも背が伸びてたし。それでも、まだギリギリ幼さの残る容姿でよかった。
エンダーがとても幼いことはこの物語に重要なことだと思うから。

兄と姉の地上での活動については映画では扱われていなかった。
あまりにも長くなってしまうのでしょうがないと思うけど、子ども中心に本を読んでいたからちょっと残念。
でも映画の子どもたちの配役はすごくよかった。
小さいけれど自信満々なビーン()。
強くて美しくて賢いぺトラ()。
カリスマがあるけどなんかむかつくってのも兼ね備えたボンゾ()。
特に、本を読んで、実際に映像を観て、この年代ではエンダーはAsaくんしかいないって思った。
例えば、『A.I.』のオスメントくんはロボットだけど愛らしい子どもらしさを求められていて、それを見事に演じていた。
エンダーの場合は、愛らしさは必要ない。人間だけど、無機質で何を考えているかわからないような方が合っていると思う。
Asaくんの顔はきれいに左右対称で、大きな瞳はガラスのように艶やか。そばかすがあるけど、青白い肌。短く刈られた黒い髪には個性がなく、棒のように細長い手足と薄っぺらい体は、特殊スーツを着るとさらに強調される。
CGで描かれたかのような見た目を持ったAsaくんは、演技にもあまり感情が入らないタイプ。
子どもらしい可愛らしさを演じるのが上手いというよりも、今まで演じたのは見ていてかわいそうになる子どもの役が多い気がする。
普段から大きい瞳がさらに見開かれて、白い肌と黒い髪の対比の中での大きな青い目は少し不気味なくらい。
何を考えているかわからない、不気味で怖い存在感がエンダーにぴったりだと思った。

いつも冷やかなエンダーが最も感情を表すのが怒りの場面。
自分で制御がきかないことをエンダー自身も恐れている。
だからエンダーが怒るときは見ていて悲しい。
エンダーはそれをやりたくないってわかってる。
けど、それ以上にそうしないといけないことをわかってるから力で対処する。
そして、泣いてしまう。
知能が高すぎて、感情とのバランスがうまくとれていないのか。
自分の感情を優先するよりも、効率の良い方法、プログラム(脳)が正解だとする方法を選んでしまうのか。
そこで心の葛藤があって、家族や友人、師などの他者と心を通わすことで自己実現することができるのが普通の物語なんだろうけど、彼が心を通わすのは宇宙人の敵。
しかも、『E.T.』のように子どもと宇宙人が心を通わせていく過程を中心に描いてくれるわけでもないから、観客として最後にちゃんと納得できることもない。
エンダーが天才すぎるために孤立して利用されていなくなるだけ。
かわいそうすぎるエンダーをかわいそうに見えるAsaくんが演じていることを堪能する映画。
あと、Haileeちゃんの結んだ髪の太い毛束が美しかった。眉毛と頭髪量に女性の強さを感じる女の子だ。

見た目ではこの頃のエイサっぷがエンダーにぴったり

The Hunger Games: Catching Fire / ハンガー・ゲーム2 ~原作を読んでから観る


今回は、原作を読んでから観た方がいいという助言に従って、本を読んで、1も観直してから2を観た。
自分が観る前に気合い入れると期待に沿わないこともあるけれど、そんなことはなかった。準備したぶん楽しむことができたと思う。
まあまあ主要な登場人物がいないことになってたり、重大なヒントになるシーンもカットされてたりした。
その分、展開が速くて飽きずにずっと観ることができた。
原作ファンが映像化されたときに1番に言うだろう、「この配役はイメージどうり/どうりじゃない」ってのもあった。
フィニックは想像と違った。もっと青年っぽいのを想像していたけど、マッチョだった。アメリカだからしょうがないか(はイギリス人だけど)。
ジョアンナはよかった。は昔から好きだから。

が役柄を超えて、それぞれの個性を出して演じている感じも、2ならではの楽しみだと思った。
ジョアンナとの初対面のエレベーターの場面でのJ-Lawは、まんま普段の気取らない女の子だったし、列車で移動中に2人が友だちになろうって話すところのかけ合いは、インタビューなんかで見たような2人の間合いがあったし。
特にその場面は原作でのお気に入り場面でもあったから、自分がイメージしていた以上にかわいくて泣いた。

1作目を観ただけでも、カットニスのファンになるし、ピータを愛さずにはいられない。
原作を読むとそれがさらに深まる。
原作はカットニスが語る形式で書かれているから、彼女の考えがさらにわかるし、彼女の目線で他の登場人物を見ることができる。
私は断然カットニスとピータ派なんだけど、本を読むとゲイル()との関係ももっと見えてきて、ただの見た目だけの男じゃないってわかる。
カットニスにとって家族くらい大切な人で、信頼している人。
その存在の大きさが映画だとあんまりわからなくて、登場場面は少ないのに主要な役でつりあいがとれてない人みたいに思ってた。

ピータについても、本を読んでもっとわかった。
ピータは人を惹きつける力がある。
恋敵のゲイルも「ピータがもっといやなやつならよかったな」って言ってた。
カットニスもヘイミッチ()も、自分よりもピータを生かしたいと思う。
そのピータを演じるのがJoshってのがまたいい。
小さい頃から子役として大衆の前にさらされていて、それでも子どもを演じて代表格にまでなって。
Josh Hutcherson ジョシュ・ハッチャーソン / アメリカの子ども代表
J-Lawのカットニスもそうだけど、Joshのピータも本当に当たり役だと思う。

J-Lawのカットニスに関しては、もうカットニスがJ-Lawみたいな感じになっていて、やること言うこと全部が本人とつながっているみたい。
特に戦っているときのカットニス。
最後の表情だけのアップの説得力がすごくて、その余韻と、Of Monsters and Menの曲がよかった。

Watercolors ~息子のカミングアウトに対する親の反応の見本


親の関係で休みの間、カーターがダニー()の家に泊まることになり始まった恋の物語。
カーターは父子家庭。ダニーは母子家庭。
一匹狼の水泳部員カーターはたばこを吸うし、薬も飲んでて、水泳以外に生きがいがない。
美術部員ダニーは親友が足の悪い女の子で、華奢な体形や女性らしい話方でゲイっていじめられる。
ボロボロになってもまっすぐ向かってくるダニーにカーターも心を許す。

カーター役の俳優さんはこれくらいしか出演がない人だけど、ダニー役の方は他にもいくつかあって、その中には同性愛に関係する作品が多くて、本人もオープンにしている。
そのためか、ダニーという役がすごく魅力的だった。
大きな瞳がくりくりしていてかわいい顔というのもあるけど、表情のつくり方がかわいい。
一般的な地位で言ったらダニーのが弱いはずだけど、カーターとの関係においては積極的なダニー。
その一生懸命さが素直でそれがいいんだと思う。

1番よかったシーンはお母さんに打ち明けるところ。
それも正直で、「カーターとしたよ。すっごくよかった」みたいなことをお母さんに言っちゃう。
お母さんもそこで引かずにちゃんと受けとめてくれるからうれしい。
「どんなことがあってもあなたが1番」って無条件に愛して守ってくれる人がいると心強い。

でも、カーターはそうじゃなかった。
望まれないで生まれたと間接的にお父さんから聞かされるし、唯一の取柄の水泳もとりあげられてしまう。
何も信じられるものがなくなって、ダニーでもそれは埋められない。
からっぽになってしまった。
それはすごく単純な考えで、そんなことくらいでって外から見たら思うかもしれないけど、本人にとっては本当にもう何もなかったのかもしれない。
でも、それで未来がある子どもがつぶれてしまうのを見るのは悲しい。


The Lifeguard / ザ・ライフガード ~田舎を出るということの差


29歳のリー()がNYでの仕事をやめて人生の小休止と称して実家(コネチカット)に戻り、ライフガードのバイトをし、高校生ジェイソン()と火遊びっていうのがだいたいの話の流れ。
地元の同級生()はすでに結婚していて、親は子育てが終わって第2の人生を楽しんでいる。
自分だけは時が戻ったように学生の夏休み気分で過ごしているから大人たちの生活とは溝が生じる。
そこで高校生がちょうどいい遊び相手だった。
それだけだったら、いいな~って思うんだけど、そんな夢のような物語で終わりにはならなかった。
高校生の子と言っても、すでに自主退学していて、ガソリンスタンドの空き地でスケートしたり、プールの側のジェイソンの家にいたり、ふらふらしているだけ。
そのうちこの町を出て行くんだって言ってるけど、実現に向けて行動している様子はない。
ジェイソンが学校を退学した理由を「ADDだから」って言ってて、それにはリーもそんなことで辞める必要ないって言ってた。
希望が生きる力になる。希望を失ってしまったら、そこから進むことは困難だ。
彼らの希望はこの田舎町から出ることだった。
ジェイソンはリーと出会って、場所を変えなくても、外から来た人と関わることで新しい世界を得た。
だけど、ジェイソンの友だちのマット()は進む道を塞がれてしまった。
ちょっとした差なのに、2人の男の子の人生は違うものになってしまった。
それがすごく悲しい。
Struck by Lightning』に出てきた子は、この町を出られないと諦めて、子どもが自由に思い描く夢からその範囲で実現可能な夢に替えた。
そんなのさみしいって思うけど、そうやって小さな目標を目指してちょこちょこ進むような生き方にしないと大変だって割り切るようになっちゃう。
でも、そういうやり方するのはもっと年取ってからでいいよとも思う。高校生だったら、大きな夢を語って欲しい。
だから、最近映画の中でだけど、希望を失ってしまう子どもが出てくることが多くて悲しくなる。

高校生と夏休み気分で遊ぶだけじゃなくて、都合のいい男友だちの役がでリーが超うらやましかった。

My 5 Best TV shows of all time / 私のお気に入り海外ドラマベスト5

何か忘れているかもしれないけど、今のところのベスト。
私が映画やドラマを観る動機は“Teen 10代”が主になっていて、ドラマではそこから派生して家族や兄弟の話が多いのかな?

ちなみに6位は、『ツイン・ピークス』。

#5 United States Of Tara / ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ

主人公の配役が間違いない。だから演技に引っぱられて物語に入り込める。
ちょっと変わった役柄でも、の演技におかしいなって思うことはない。
基本的に家族の話なので、出てくる登場人物がほとんど変わらないから、一度感情移入してしまえば、そのまま家族と一緒にいろんな問題にぶつかっていける。
タラの結婚してからの家族だけじゃなくて、生まれた家族も重要。妹()の存在が、グレグソン家だけじゃない新たな視点を生む。
そして、という人柄。
あと、子どもたち。これだけやっかいなお母さんのいる家庭なのに、問題のない子どもはいない。
ケイト()のいまどきな女の子像が新鮮だった。変な男ばっかりにひっかかってしまうのも、Brieの「あーうざ。めんどくさ」みたいな態度も、全然媚びてないところがいい。
マーシャル()は私のかわいい弟。こんな弟が欲しかったって思う。お母さんとお姉ちゃんにかわいがられているのがかわいい。いろんな初めてを体験して成長していく姿をずっと見守っていたい。
大人たちの話がおもしろいのもそうだけど、子どもたちの役柄が新鮮で、だけど変わり者すぎない真実味があるのが魅力。

#4 Skins

ちょうどシーズン1が始まった頃に、UK Indieにはまっていたから、このシリーズが始まるときのCMはすごく覚えてる。
ベス・ディットーの叫びが響く中、踊り狂う10代の男女。
すぐに観たいって思ったけど、なかなか観ることができなくて、結局観たのは第2世代の子たちの頃だったかな?
だから、こっちの方が思い入れがある。
このシリーズは、登場人物ごとの話で毎回進んでいくので、魅力的な登場人物が重要な要素。
演技経験のない素人も混ざっている俳優たちなので、その子自身の味が直に出てるんじゃないかなって役もある。
男女8人くらいいれば、好きな子が1人くらいは見つかるでしょう。
私の好きな登場人物TOP3は、クック()、リッチ()、ミニ()。(※見た目半分、性格半分)
あと、音楽の選曲がドラマの価値を高めてるのも重要な基準。
音楽やファッションから時代を感じられることがすごくいい。

#3 Shameless / シェイムレス 俺たちに恥はない

これもUSOTに近くて、家族とそのまわりの人物たち以外に登場人物が増えたり減ったりあんまりしない。
兄弟が多い分、幅広い物語を楽しむことができる。
本当に、どこまでありなの?って現実的じゃないこともいろいろ起こるけど、人物自体は普通にいるような人たちだからちゃんとついて行ける。
兄弟の描写がわかりやすい上に、プラスアルファの個性の味付けも抜群。
長男リップ()は責任感が強くて下の子たちに無条件に優しいけど女たらし。(カーリー!)
次男イアン()は家より外へ向いている。ミッキーとの関係にハラハラしっぱなし。(赤毛!)
三男カール()はあんまり出番ないけど、お父さんやおばあちゃんとの絡みで良い味出てる。(坊主頭!)(3兄弟が私の好きな髪型BEST3なとこもやばい)
次女のデビー()の朗らかさと愛情深い性格は真ん中の子ならではな気がする。弟よりも声低いけどそれがいい。
長女のフィオナ()はもう大人なのでちょっと別で見てるけど、家族全部をひとりでなんとかしようとして自分を犠牲にしてるから、年相応な女の子らしい面がみられるとうれしい。
お父さん()も、お母さんも、お隣さんも、ジャクソン家()も、大人はみんな個性強すぎ。
Teenって面で見ると、リップとイアン中心になってくる。2人の恋愛対象は全然別だけどすぐやるところは似てる?そして遊びまくってるみたいだけど一途だし。
登場人物の個性が1番の魅力。それで好きになるか嫌いになるか分かれると思う。
唯一の現在放送中のドラマなので、続きも気になる。

#2 My So-Called Life / アンジェラ 15歳の日々

ほとんど1位だけど、知った時期の差で2位。
自分がアンジェラ()と同じ年くらいでこれを観ていたら、すごく影響されてたと思う。
アンジェラは本当に普通の女の子。お金持ちすぎず、貧しすぎず、両親がいて、姉妹もいて、勉強も運動も特別すごいわけじゃない。
Claire Danesの演技も大げさじゃなくてちょっと不恰好?な感じでかわいらしく見えるように意識してる感じがなくてすごく自然体なのが良かった。
私は自分が共感できるってのが結構大きくて、アンジェラはその要素が大きい。
でも私はジョーダン・カタラーノ()じゃなくてブライアンのがいいな。それは今、外の目から見てるからかもしれないけど。
登場人物が下の名前じゃなくて名字付きで呼んでるのもなんか新鮮だった。
レイアンとリッキーの2人は刺激的で楽しい人たちだけど、それぞれ抱えている悩みが重くて、シーズンの後半になるつれてどんどん暗くなっていく。見るのもちょっと辛いくらい。
でも、それがグランジ~な90年代の音楽と合うんだと思った。
誰かの家でのパーティや学校主催のダンスパーティも出てくるし、廊下での視線のやりとりや、女子トイレでのおしゃべりなど、高校生活の定番の場面が見られるのもいい。

#1 Freaks and Geeks / フリークス学園

好きなところはたくさんあるけど、自分が架空の人物(映画や小説などの登場人物)だったら誰?って考えたときに1番に思いつくのがリンジー()ってのが理由のひとつ。
私もリンジーみたいに考えるって共感するところがいっぱい。
リンジーに影響されたからってわけじゃないと思うんだけど、ダニエル()がかっこいいと思いながらもニック()が好きだもんな。
そのほかでは、10代の役を10代に見える20代がやることがあるけど(労働時間の関係とか)、サム()をはじめとするGeekの子たち(もその年だったけど)の生々しさは本当の年齢の子だからってのも大きいと思うから。(監督や作り手の意図するところってのもあると思うけど)
その年齢のそのときにしかない一瞬の輝きみたいなものを映像に残してくれてありがとうって思う(変態)。
ニールを演じたは普段からそのまんまって感じだけど、ビルを演じたは演技の部分が多そうって思うから、さすが子役出身俳優!
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