女性ファッション雑誌の表紙モデル選び かっこいいのはどっち? NYLON / ASOS
上が創刊号 下が最新号 |
ティーン雑誌の表紙まとめをやったんだけど、Nylonって正確にはティーン雑誌ではないよね?
もうちょっと上も含まれる気がする。
だから表紙に登場する人の選択も他とは結構違ってくるわけだ。
Nylonは1999年に創刊。
最初の表紙を飾ったのは、Liv Tyler(上画像)。
表紙のモデルもそうだけど、中の記事で扱う俳優やミュージシャンなどの選択センスが若者寄りで他に比べて早いってのが特徴だと思う。
「RADER」で主に若い俳優や新人バンドなどが紹介される。
ファッション雑誌だけど、カルチャーとしてのファッションって感じで、コーディネートやメイクのお手本に過去の映画作品やミュージシャンがよく登場するのがいい。
あと、お馴染みのコーナー「CULTURE CLUB」(名付け最高!)。
名付けっていうと、ファッションページのタイトルにも、映画や曲のタイトルなど、文化知識豊富さがうかがえる。
そういうセンスが好きで、Nylon guys(男性向け雑誌)と共に愛読していた。
ただ、ここ数年表紙のモデル選びが自分の好みと合わなくなってきた。
それはguysも同じで。
編集長が2012年11月で変わっていることに関係がありますか?
元:Luke Crisell→Aritzia
現:Ashley Baker←The Daily Front Row
私がうーんと思い始めたのは2012年の最初くらいからだからそうでもないのかも?
それで、最近表紙のモデル選びがいいなって思ってるASOS(イギリスのオンラインショップ)を見てみたら、2012年くらいからが特に好みで、おお!って思った。(単に自分の好みが変わったかもだけど。)
ASOSの雑誌は2007年に創刊。
誰でも最新号をオンラインで読める特別会員になると定期購読権がついてきて、紙の雑誌を送ってもらえる。
最初の表紙はChloë Sevigny(上画像)。
ということで、2008年からのNylonとASOSの表紙を比べてみたいと思う。
(上がNylon。下がAsos。Asosはいくつか抜けがある)
2008年 |
どっちにも登場してるRachel BilsonとMischa Bartonの『The O.C.』組は時代の顔だったんだね。
そこへ、『ゴシップ・ガール』のBlake LivelyとLeighton Meester(LeightonはNylonのみ)が台頭してきたってのがわかる。
Nylonは、The KillsとLily Allen(Zooey Deschanelも?)みたいにアーティストが表紙を飾るのが恒例。
The Killsの方がMusic issueだと思う。過去にはThe White StripesやBe Your Own Pet!も表紙になった。
Paris Hiltonが表紙になったときは「え?」っていう反響があったと記憶している。
ASOSの方はまだ始まったばかりなので、過去にNylonの表紙をやったことある人とかぶっている。
Gwen Stefani (2000)、Christina Ricci (2003, 2007)、Maggie Gyllenhaal (2004, 2005)、Ashley Olsen (2006)。
Alexa Chungってのがイギリスらしい起用。
2009年 |
まったく同じ時期にMegan Fox!すごい。『Jennifer's Body』への出演で『Transformers』からイメージ変わったのは確か。
この年のNylonはいいですね。好きな子が多い。
年代的にLindsay LohanとHilary Duffでおおってなるし、Camilla BelleやAnna Paquinも小さい頃から見てるし、でも1番好きなのはKat DenningsとOlivia Thirlby!!!
ASOSは、昨年に引き続きRachel BilsonとMischa Bartonが登場。
あとは、モデルが多く表紙になっている。
Peaches GeldofやFlorence and the Machineというのがイギリスらしい。
Peachesは、Chester FrenchのMaxと結婚してアメリカ行ってからNylonでコラムやってたね。
2010年 |
今度は、Emma Stoneが同じ時期に表紙を飾ってる。『ゾンビランド』のタイミング。
『ゴシップ・ガール』のJessica Szohrと『トワイライト』のAshley Greeneも両方に登場。
NylonのミュージシャンがKaty PerryとM.I.A.っていうのに対して、ASOSがThe KillsのAlison Mosshart、The MisshapesのLeigh Lezark、Coco Sumner(I Blame Coco)ってのがおもしろい。
フレッシュな女優さんでは、Nylonでは、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のNina Dobrev、『アバター』のZoe Saldana、『ブラック・スワン』のMila Kunisなど。
Drew BarrymoreもNylon初登場だった。
ASOSは、『Skins』のKaya Scodelarioや『Glee』のLea Micheleなど。
リアリティ番組出身のKristin CavallariやソーシャライツのOlivia Palermoを起用しているのが違いか。
2011年 |
この写真の中には写ってないけど、Emily Browningが表紙のやつは『エンジェル ウォーズ』のキャストの表紙違いだった。お金かかってる!
ASOSらしいイギリス独自っていうとDaisy Loweかな。
それ以外では、Jessica Chastainが起用されているのもおもしろい!ティーン雑誌では見ないから。
ティーン雑誌でおなじみJennifer LawrenceやLily Collinsも登場。
Jennifer LawrenceはNylonの表紙になったことがないのか!
Nylonの方は、 Emma Robertsが『スクリーム4』のRory Culkinと一緒に(Yeah!)。
『マーサ、あるいはマーシー・メイ』のElizabeth Olsenが早くも登場。
『Glee』からはDianna Agronの方が先に登場なのね。
2012年 |
Juno Templeが両方に登場!『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』や『ダークナイト ライジング』などメジャー作品に出た影響?
Nylonは、『スラムドッグ$ミリオネア』で有名になったFreida Pintoの起用が新しい。
ティーン雑誌でもおなじみ『プリティ・リトル・ライアーズ』のLucy HaleやEmma Watson(『ウォールフラワー』のLogan LermanとEzra Millerと一緒に!!)もNylonのみ。
ASOSは、この年から攻めてきます。
ティーン雑誌でおなじみChloë Grace Moretzもいるけど、『マリー・アントワネットに別れをつげて』のLéa Seydoux、『ファミリー・ツリー』のShailene Woodley、『リンカーン/秘密の書』のMary Elizabeth Winsteadに加え、『Girls』のLena Dunhamがいるのがいい!
LA出身のモデルCharlotte Freeもね。
Rita Oraはイギリスならでは。
2013年 |
ほらどうだ!
もうこの年は断然ASOS派!
女優さんでは、Aubrey Plaza(ドラマ『Safety Not Guaranteed』)、Imogen Poots(『フライトナイト/恐怖の夜』(2011))、Kiernan Shipka(ドラマ『マッドメン』)とSarah Hyland(ドラマ『モダン・ファミリー』)とMorgan Lily(『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011))の若い3人、Brit Marling(『ザ・イースト』(2013))、Sophie Turner(ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』)とHannah Murray(ドラマ『Skins』)とKarla Crome(ドラマ『ミスフィッツ』)のドラマ組(Skinsのモデル系男子もいるよ)、Hailee Steinfeld(『エンダーのゲーム』『Romeo and Juliet』(2013))。
ふうー。
音楽界からは、Azealia Banks、Haim、Sky Ferreira、Aluna Francis (AlunaGeorge)って文句のつけようがない。
Nylonの方は挙げなくてもわかると思う。
さらに!
2014年は、NylonがVanessa Hudgens(最初の写真)なのに対して、ASOSはZosia Mamet(ドラマ『Girls』)とBrie Larson(『21ジャンプストリート』(2012)『Short Term 12』(2013))。
はあ。
Vanessaも好きだけど、ねえ。
この2つのメディアの大きな違いは、ASOSはオンラインショップが出している雑誌ってこと。
そういう関係の話でちょうどいい記事があった。
WILL FUTURE FASHIONMAGAZINES JUST BE RETAILBLOGS?
内容をざっと見ると、
- ショップがブランド拡張の一環としてBlogをやるようになった(Urban Outfittersが目立った最初)。
- その内容は、他の雑誌よりも個性があった。
- 道具としてのBlogの使い方、Tumblr、Instagramなど新しい方法と有名ブロガーの存在(オンラインの世界の変化)。
- 雑誌のデジタル化が進む中、書き手が雑誌から移動することが増えた(給料が安い)。
- 商業(としての雑誌)と編集内容のバランスをとるのが難しい(ショップは資金の後ろ盾がある分、自由にできる)。
なるほど。そりゃそうだよな。
雑誌は雑誌を売らなきゃいけないから、そのための制限ができてくる。
そうならないために?Nylonは音楽レーベルをやったり、バンドのツアーを企画したり、雑誌以外のこともやってる。
記事を読むだけならオンラインでもいいけど、雑誌全体に閉じ込められた時代感を見るのが好きだから、そういう点では紙の雑誌はまだ欲しいと思う。
今回の問題はそこじゃなくて、表紙モデル選びのセンスについてだったけど、それについては、ASOSはオンラインショップが出している雑誌ってことで、編集に自由度がある分個性を出したモデル選びができるってことがわかった。
あと、単純に私の趣味が変わってるってこともあると思う。
表紙のモデルは趣味が合わなくなっても、デザインや中のコラムなどのセンスはまだNylon好き。
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