Maze Runner: The Scorch Trials / メイズ・ランナー2: 砂漠の迷宮 ~主人公をとにかく進めるゲーム
迷路を出た後には、また別のミッションが待っていた!ということで、今度の舞台は砂漠。前回同様、コンピュータゲームを進めているようなドキドキハラハラ感で、今回はさらにグロさが増していた気がする。しかも4DXで観たからアトラクション感が高まった。
『メイズ・ランナー』の主人公トーマス(Dylan O'Brien)は、びっくりするくらい中身がない。記憶を操作されているからってのもあるかもしれないけど、どんな人物なのかってのが全然わからない。だけどなぜか人を引きつけるという魅力だけで主人公をやっている。この2時間くらいの映画の中で、トーマスはほとんど当たって砕けろ精神で動く。
仲間たち「作戦は?」
トーマス「速く走れ!」「逃げろ!」「捕まるな!」
って感じ。しかもなんで逃げるのか?っていうのは、仲間を生かすため。全員で助かるっていう目的のためだけ。単純明快。うじうじエモく悩まないのがいいね。
昨今のアクション、ファンタジー、Sci-Fi系映画原作のティーン向け小説(YA)ってほとんどが女性作家なんだけど、『メイズ・ランナー』は男性(ジェームズ・ダシュナー)なのが違いなのかな?(あと、年齢はだいたいみんな40代(1960~70年代生まれ)だけど『ダイバージェント』シリーズの作者ヴェロニカ・ロスだけぐんと若い(1988年生まれ)。だから苦手なのかな・・・世代は同じはずなのに)
そんな突っ走りトーマスに振り回されるのが旅の仲間たち。いろんな人種の男の子が揃っているところがいいなと思うけど、人間関係の描写があんまりないので、FF的にえさ足りてるのかなと心配になる。ニュート(Thomas Brodie-Sangster)がミンホ(Ki Hong Lee)のこと「俺が覚えている中では1番ミンホのこと知っている」って言ってたのが1番それっぽいかなと思った。(Tumblr見てみたらそれでもファンの作品はいろいろあって、キャラクターが動き出していればもういいのかな?)
The Ivy Trio |
そして今回から登場する新メンバーで楽しみにしていたのは、他の迷路を抜けた子どもたちと合流する中で親しくなるエリスを演じた『マッド』のJacob Lofland。狐顔に痩せた体系は、「なんであいつがここに?」っていう目を引くキャラクターにぴったりだった。しかも、彼は女の子ばかりの迷路にひとりいた男の子でテレサ(Kaya Scodelario)とは逆パターン。メンバーの女の子たちに弟みたいにかわいがられていたのもかわいかった。
また、荒廃した街で出会うWCKDに選ばれなかった若者のブレンダを演じたRosa Salazarは、ベリーショートに形のきれいな大きな目が印象的だった。カヤ・スコデラリオといい、この映画に出てくる女の子は女の子らしくない子が多くていいね。ちなみにカヤ・スコデラリオは廃モールで拾った服を着ても、わざと汚れた加工?グランジ?ってくらいおしゃれに見えた。さすが。
いろいろ突っ込みどころが多いとか、人間描写が足りないとか、そういう問題も、これがコンピュータゲームの世界だと考えれば納得いくかな。
その世界の描写が、あの世界的大ヒットゲーム「The Last of US(ラストオブアス)」の世界観に似てるな~って思ったんです。実際、共通点は多いですよ。
メイズランナー2 - 毎日が自由研究
視聴者は、主人公になった気分でとにかく前(次のステージ)に進む。しかも仲間は多く生き残った方がポイントが高いってルールがあって。最終的には、ラスボスであるエヴァ・ペイジを殺すのが目標という感じだろうか。
あと、ひとつのステージをクリアしてもまた次のステージが出てくる世界と、主人公の中身はないけどかっこいいってところで『神さまの言うとおり』を思い出した。なので、もし日本でリメイクやるならトーマスは福士蒼汰くんで。ニュートが神木隆之介くんかな?
ティーン映画ファンとしてはオフショット見てる方がたのしい。
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