The DUFF / ダメ・ガールが最高の彼女になる方法 ~ #タグ付け 拒否
題名の“DUFF”は、“Designated Ugly Fat Friend”という意味で、イケてるグループの中で1番イケていない人のことを指して使われる言葉。ぶさいくだったり、太っていたりしなくてもそうなる。そして、DUFFは他のイケてる人たちに近づくための足がかりにされる役目となる。
主人公のビアンカ(Mae Whitman)は、お隣さんで幼なじみのウェスリー(Robbie Amell)に自分がDUFFであると指摘される。そこからいろいろあるんだけど、人が付けたタグにとらわれ過ぎるよりも、自分のことを理解して、自分らしくある方が幸せであるというメッセージの映画。笑いあり、涙あり、ロマンスあり、友情あり、って文句ないティーン映画で、これぞ2010年代のティーン映画といえる作品。ロッカーのある廊下でのやりとりも化学の授業もダンスパーティもモールも出てくるよ!
アイデンティティに悩みながら試行錯誤する女子高生をメイ・ホイットマンが普通っぽさを武器に、魅力的に演じていた。この子なら嫌いにならずに応援できる絶妙さ。そして、女王蜂役のBella Thorneは『プリティ・プリンセス』(2001)のマンディ・ムーアを思わせるような、嫌な女なんだけど、その女優さん自体まで嫌な女に見えない、健全な感じだった。さすがディズニー・チャンネル出身。新聞部の顧問がKen Jeongとか、離婚後立ち直りセミナーを始めてキャリアアップした母をAllison Janneyとか、脇役もちょうどいい感じ。
高校でのカースト制は今もあるとして、そこからさらに個人をタグ付けして人間関係を整理しているのだなと思った。仲良しグループで喧嘩するときに、「SNSでフレンドを解除したもんね」「あんたのフィードが流れてこなくなると思ったらせいせいする」みたいなやりとりだったのが面白かった。しかもそれを主要SNSほとんど全部でやり合ってた。
思春期は、人からどう見られるかってのがすごく重要で、しかも、本当はそんな風に思われていないのに、必要以上に考えすぎてしまう。だから、この映画みたいに、そうじゃなくていいんだよっていうのをおもしろく教えてくれる作品がいつの時代もあるといいと思う。
Kody Keplinger
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(2018-05-20)
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